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渋谷区内の公衆トイレ巡るシャトルツアー 著名建築家ら改修、映画でも話題

坂茂さんが手がけた代々木深町小公園トイレ

坂茂さんが手がけた代々木深町小公園トイレ

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 クリエーターらによって改修された渋谷区内の公衆トイレを巡るシャトルツアー「THE TOKYO TOILET SHUTTLE TOUR」が3月2日、運行を開始する。

オープン記念で利用客に進呈する「The Tokyo Toilet Book」

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 渋谷区観光協会のオフィシャル企画となる同ツアー。日本財団(港区)が、公衆トイレの「暗い」「汚い」「臭い」「怖い」「危険」などのイメージを、デザイン・クリエーティブの力で「誰もが快適に使える」ようにすることを目指したプロジェクト「THE TOKYO TOILET」で改修した渋谷区内の公衆トイレ17カ所を巡る。

 同プロジェクトには、著名建築家の安藤忠雄さんや隈研吾さん、坂茂さん、藤本壮介や、クリエーティブディレクター佐藤可士和さん、デザイナーNIGOさんら16人が参画。公衆トイレを、木を使ったものやボイスコマンド式、真っ白なものなどに仕上げ、注目を集めた。佐藤さんが手がけたピクトグラムを採用しているほか、トイレの清掃員が着用するユニホームはNIGOさんが監修もしている。

 同プロジェクトを題材に、トイレの清掃員を主人公にした映画「PERFECT DAYS」(ヴィム・ヴェンダース監督、主演・役所広司さん)が国際的な映画祭で賞も受賞。今回ツアーを企画する渋谷区観光協会では、改修された公衆トイレを観光資源と捉え、かねて企画を構想。映画が公開されている時期であることや、インバウンド客が増えていることなどから運行を始める。

 コースは、全17カ所を回る「東西コース」(乗車料=1人9,900円、所要時間3時間)、恵比寿公園トイレや広尾東公園トイレ、神宮前公衆トイレなどを巡る「東コース」、鍋島松濤公園トイレや「はるのおがわコミュニティパークトイレ」、幡ヶ谷公衆トイレなどを巡る「西コース」(各、同4,950円、同1時間50分)の3コースを用意。

 運行日は毎週木曜・土曜。出発時刻は10時15分と14時15分。乗降車場所は渋谷マークシティ・イースト棟内の渋谷エクセルホテル東急5階メインエントランス。運行はシャトルサービス「NearMe」などを展開するNearMe(中央区)が主催し、9人乗りの乗用車を使う。運転手とツアーのサポートをするボランティア1人が付くため、最大乗車人数は7人となる。

 観光案内所やホテルなど「インバウンド客と接点の多い場所」にチラシやPOPなどを置いてインバウンド客にアピールするほか、国内の旅行客や、プロジェクトに参加した建築家などのファンの利用も見込む。

 運行開始記念として4月27日まで、初回乗車時に使える1,500円引きのクーポンを用意。利用客にはシャトルツアー運行に合わせて制作した写真家・高橋ヨーコさんが撮影したトイレの写真や参加クリエーターのメッセージ、トイレマップを収録したガイドブック「The Tokyo Toilet Book」を進呈する。

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