ユニバーサルミュージックグループ世界初のコンセプトストア「UNIVERSAL MUSIC STORE HARAJUKU」（渋谷区神宮前1）が10月20日に原宿・竹下通りにオープンし、第1弾企画として全館を英ロックバンド「The Rolling Stones（ザ・ローリング・ストーンズ）」の公式アパレルストア「RS No.9 HARAJUKU」として営業する。

ロンドンの店舗同様の雰囲気に仕上げる「RS No.9 HARAJUKU」

　同社は2018（平成30）年から原宿にオフィスを構えており、当時から「文化の発信基地となる原宿で何か貢献したいと考えていた」と言う藤倉尚社長兼CEO。原宿エリアにギターメーカー「フェンダー」の旗艦店、電子楽器「ローランド」の直営店が出店したことに触れつつ、「単にTシャツやアーティストグッズを売るというものではなく、アーティストとファン、ファン同士を結ぶ場にしたい。日本・世界のユニバーサルミュージックに所属するアーティストが、ファンの皆さんとリアルでこの場所でいろいろな形で会えること、ワクワクするような企画やイベントを考えている」と話す。

　施設は地下1階～地上3階の4フロア。地階はポップアップスペース（91.10平方メートル）、地上1階がメインのポップアップスペース（107.22平方メートル）、地上2階は「RS No.9 HARAJUKU」（106.45平方メートル）、地上3階＝エンターテインメントスペース（109.81平方メートル）。

　「RS No.9」は、2020年9月9日、英ロンドン・ソーホー地区のカーナビー・ストリート9番地にオープン。原宿の店舗は世界2店舗目の同バンド公式アパレルストアとなる。2階は常設となるが、同日発売される18年ぶりのアルバム「ハックニー・ダイアモンズ」に合わせ約1カ月、全フロアで展開する。

　店内には「LIPS & TONGUE」ロゴのオブジェを置くほか、床面には楽曲の歌詞をプリント装飾。2階の一角には、「LIPS＆TONGUE」ロゴのネオンサインを飾るレコーディングブースを模したコーナーなど、ロンドンのストアと同じ雰囲気に仕上げている。

　地階では同店限定の「ハックニー・ダイアモンズ」直輸入盤仕様・完全限定版の赤いLP（7,700円）などCDやレコードを展開し、地上1階では「RS No.9 HARAJUKU」の文字が入ったTシャツ（5,500円）やパーカ（7,700円）、九谷焼の豆皿（1,980円）など同店限定品を中心にラインアップ。ロンドンの店舗でも展開する、ロングスリーブスエットシャツ（1万5,400円）や背面に「LIPS & TONGUE」ロゴをあしらうデニムジャケット（2万9,700円）などのアパレル、トランプ（3,850円）、トートバッグ（4,400円）などの商品は、地上2階を中心に扱う。地上3階ではデジタルメッセージボードなど体験型コンテンツを用意する。

　オープンに向けて同バンドからは「ニューアルバムのリリースタイミングに俺たちのブランド『RS No.9』を日本に届けられることにとても興奮している。ファンの皆が俺たちのストアを体験してエキサイトしてくれるのを楽しみにしている」とコメントが寄せられた。

　オープンに先駆けて今月19日、2014（平成26）年に同バンドと共演したことがあるギタリスト・布袋寅泰さんが来店。原宿に住んでいたことがあると言う布袋さんは、「竹下通りの古着屋で衣装を買ったり、友達がブティックで働いていたりした。ロックンロールなストリート」と、同エリアを位置付け、「素晴らしいロックンロールの拠点が原宿に出来上がった。世界からストーンズのアイコンに引き寄せられながらここに集まってくる方がたくさんいると思う。ストーンズを聞くことはロックを聞くことだし、ストーンズを楽しむことは人生を楽しむこと。そのくらい人生をハッピーにしてくれる偉大なアーティスト。ぜひここに足を運んでストーンズの歴史に触れながら、皆の毎日をポジティブに変換してもらえれば」と話した。

　「日本にとどまらず、アジアのハブになりたい」と意気込む藤倉社長兼CEO。海外からの観光客が多く来街していることもあることから「原宿の一つの観光名所になれるように、この場所で世界の発信ができるように頑張っていきたい」と意欲を見せる。

　営業時間は11時～20時。店内の混雑状況に応じて整理券を配布する。