渋谷区と東京ヴェルディ(稲城市)が10月19日、「共生社会の実現に向けたスポーツ振興に係(かかわ)る連携協力に関する基本協定書」を締結した。
同社が運営するサッカークラブ「東京ヴェルディ」は東京都全域をホームタウンに位置付け、味の素スタジアム(調布市)をホームスタジアムに活用している。ホームタウンの中でも、連係している自治体を中心に活動しており、連携協定を締結している自治体は都内10カ所目となる。
両者は2019年度からパラスポーツ体験教室を協働し開催。これまでに257回開き、サッカーだけでなくボッチャやサウンドテーブルテニス、チアダンスなどのスポーツに取り組み、延べ1万372人が参加したという。スポーツを支える人材育成として、初級パラスポーツ指導員養成講習会への登壇、知的障害者と一緒にスポーツを行うための実技講座も行っているという。
今回の協定を機に、これまでのパラスポーツを中心とした連携を、より幅広いスポーツ振興に発展させていくという。具体的には、障害者がそれぞれの特性に応じてスポーツに親しめる環境づくり、区民が生涯にわたりスポーツに親しむ機会の充実、「見る」スポーツの推進、健康増進・地域貢献、青少年の健全育成、スポーツ指導者やスポーツボランティア等の人材育成など7項目について連携・協力していく。
区が進めてきたスポーツ・パラスポーツ施策と、同社が持つスポーツに関する知見や人的資源を組み合わせることで、「する」だけでなく、「見る」「支える」といった多様なスポーツとの関わり関りを広げ、共生社会の実現につなげていきたい考え。
当日は、長谷部健渋谷区長や同社の中村考昭社長、東京ヴェルディのキャプテン森田晃樹選手、クラブアンバサダーで元サッカー日本女子代表の岩清水梓さんらが出席。区はかねて、パラスポーツの推進を図る一方、区内ではスポーツをできる場所が限られていることから、スポーツを「見る」体験のアップデートに注力している。長谷部区長は、「見る」体験上記や区民の健康増進に向けて、「東京ヴェルディが持つ、さまざまな知見を生かしてほしい」と呼びかけた。中村社長は「健康増進、青少年の健全育成、指導者やボランティアの育成などの分野で、対面・オンラインの両面から、誰もが分け隔てなく参加できる形で協力していきたい」と意欲を見せた。
今月24日に味の素スタジアムで開催される東京ヴェルディのホームゲームは「渋谷区ヴェルディ応援DAY」として、渋谷区在住・在学・在勤者を抽選で招待。試合前には連携協定記念セレモニーを行い、長谷部区長があいさつするほか、ウオーミングアップの見学なども予定する。