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「マスタードホテル渋谷」が閉館 線路跡地再開発の開業から5年で

閉館した「マスタードホテル渋谷」(外観)

閉館した「マスタードホテル渋谷」(外観)

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 渋谷・東の複合施設「渋谷ブリッジ(SHIBUYA BRIDGE)」(渋谷区東1)内の宿泊施設「MUSTARD HOTEL SHIBUYA(マスタードホテル渋谷)」が9月17日、閉館した。

ホテルのエントランス

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 マスタードホテルは、かつて東急東横線の代官山駅~渋谷駅間にあった旧高架橋とホームが地下化(2013年3月)したのに伴い生まれた細長い再開発エリアの南端に位置する。一帯の再開発では、2018(平成30)年9月に渋谷駅南街区に高層複合施設「渋谷ストリーム」が開業。そこから渋谷川に沿い代官山方面に遊歩道「渋谷リバーストリート」が伸び、ホテルは遊歩道の先の線路跡地を活用した施設「渋谷ブリッジ」のメインテナントとしてオープンした。

 白を基調に、シンプルな内装でロゴの黄色やグラフィックのディテールをアクセントにしたホテル内には、ドミトリーからバリアフリー対応の個室まで70室以上を用意。開業当初は、施設全体をプロデュースした「THINK GREEN PRODUCE」(その後「ティーアンドピー」)が運営していたが、コロナ禍で2021年1月から休業し、同2月には同社が事業を停止。同社の一部元社員らが設立したGREENING(宇田川町)が事業を引き継ぐ形で同年9月に営業を再開していた。

 GREENINGによると、閉館はテナントの契約満了に伴うもの。インバウンドの回復も進み、直近まで外国人観光客の利用も絶えなかったといい、遠方から来る若者など国内の利用客も多かった。下北沢で営業する「マスタードホテル下北沢」は今後も営業を続ける。

 同社広報担当者は「5年間、渋谷のカルチャー面でのコミュニティーづくりを体現できたという手応えはある。マスタードのような『街の隠し味』として、マスタードホテル渋谷の思いを背負いながら、下北沢でも街と人、文化をつなぐ場所になっていきたい」と話す。

 今月18日・19日にはラストイベント「“SPICY” DAYS」を開催。1階のハンバーガービストロ「Chillmatic(チルマティック)」は同24日まで営業する。

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