山手線と埼京線のホームを並列化するJR渋谷駅の線路切り替え工事に伴い、5月30日～31日、一部列車が運休する。山手線は運休せず一部時間帯で増発などの変更を予定していたが、新型コロナウイルスの影響による利用状況から増発を取りやめ、通常ダイヤで運転する。

　駅周辺で進む再開発に合わせ、乗り換えの利便性向上や駅構内の混雑緩和、バリアフリーなどを目的にJR東日本が進めてきた渋谷駅の改良工事では、これまで内回り・外回りの2面に分かれていた山手線のホームを1面2線化し、ホーム幅員を最大16メートルまで拡幅。同ホームから新南口まで約350メートル駅南側に離れていた埼京線・湘南新宿ラインのホームを移設し並列化する計画。

　線路切り替え工事に伴う運休は、平日を避ける形で5月30日初電～31日終電に実施する。埼京線は、大崎～新宿間を運休し、新宿駅で大宮方面に折り返し運転（相鉄線・りんかい線との直通運転中止）。湘南新宿ラインは、宇都宮・高崎線直通が大崎～新宿間を運休し新宿駅で大宮方面に折り返し運転、横須賀線直通が大崎～新宿間を運休し大崎駅で横浜方面に折り返し運転となるほか、東海道線直通は全区間（小田原～新宿）運休となる。

　ほかに、東海道線が小田原～品川間で増発、相鉄線直通は大崎～新宿間を運休し大崎駅で羽沢横浜国大方面に折り返し運転、りんかい線は新木場方面に折り返し運転となり、相鉄・りんかい線共に埼京線との直通運転を中止する。特急では、「成田エクスプレス」が東京・品川～新宿・池袋・大宮・高尾間を運休、特急「踊り子」「サフィール踊り子」が新宿駅・池袋駅発着の列車を東京駅着に変更（武蔵小杉駅には停車せず）する。

　工事時間帯は5月29日22時ごろ～6月1日4時ごろの約54時間（悪天候などで実施できない場合は7月3日からに延期）を予定。2018（平成30）年に行った埼京線上り線路の切り換え工事に続き、今回は下り線路を切り替える予定で、埼京線下りの線路を移動させ、埼京線下りの宮益架道橋の鉄桁を改築（回転・移動）。現在の埼京線ホームを新南改札への連絡通路として整備する。

　工事中は新南改札の営業を休止するほか、旧大山街道（渋谷駅前交差点～宮益坂下交差点）を、5月30日2時ごろ～8時ごろと30日22時ごろ～31日7時ごろまで通行止めにする。