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Bリーグ再開、サンロッカーズ渋谷が無観客試合 声援無くベンドラメ礼生選手「寂しい」

無観客の中でリーグ戦が再開した

無観客の中でリーグ戦が再開した

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 男子プロバスケ「Bリーグ」が3月14日に無観客で再開し、サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)はホーム青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で秋田ノーザンハピネッツ(以下、秋田)と戦った。

「リングがほとんど見えていなかった」中で3Pを決めた野口大介選手

 新型コロナウイルスの感染拡大が見られる中、2月28日~3月11日の試合を延期していたBリーグ。レギュラーシーズン終盤を迎えポストシーズンのスケジュールなどを考慮して、無観客での再開となった。

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 再開に当たり、選手たちだけでなくメディア関係者など全入場者の検温やアルコール消毒を呼び掛けたほか、マスク着用を義務付けた。SR渋谷ではアリーナ外壁や場内の装飾も抑え、座席の増設も行わないなど設備を最小限にすることで設営に関わる人員を3分の1程度減らし、クラブのスタッフがモップを担当するなどしてボランティアらもほぼ無しの状態に。「できるだけ人を入れない」ようにと、チア「サンロッカーガールズ」やマスコット「サンディー」の出演も見合わせた。

 前節の試合から再開まで約1カ月空いた。選手やスタッフたちはリーグから指示されている検温や手洗い・うがい、咳(せき)エチケット、1日の行動履歴の報告、不要な外出を控えるなど対策。野口大介選手は「これまでより早く寝たり、自炊を始めて一人鍋したり免疫力を高めている最中」と言う。

 チームでは先週までは体を休めながら、細かい部分の練習を行い、今週に入ってからは5対5のゲームを中心に行い準備してきた。試合前の練習でキャプテンのベンドラメ選手は選手たちを集め「(無観客という)不思議な空間でやるのは難しいが集中して、見ているファンはたくさんいるから、そのためにプレーしよう」と声掛けしたほか、伊佐勉ヘッドコーチ(HC)は、「中継や配信を見てくれている方に伝わるように」と、普段は「絶対に言わない」という「楽しむこと」を選手たちに伝えたという。

 SR渋谷は立ち上がりからスチール(ボールを奪うプレー)からダンクを決めたり、石井講祐選手のスチールから3ポイント(P)シュートを決めたりとエースのライアン・ケリー選手が好調さをうかがわせ、19-14と第1クオーター(Q)からリードを奪った。第2Qにはチャールズ・ジャクソン選手がインサイドで強さを見せたほか、関野剛平選手は「最近3Pが入りつつあり、ディフェンスが詰めてきてくれてドライブに行きやすかった」と、この日2本目となる自信を持つスピードを生かしたレイアップを決めた。

 同点で迎えた第3Qだったが中盤でリードを奪われると石井選手がオフェンスリバウンドで粘りを見せ秋田のミスを誘発したり速攻から3Pを決めたりアグレッシブなプレーを見せる。野口選手は前半でテクニカルファウルをしてしまったことを引き合いに出し「出場した時には流れを引き戻したり、つくったりしたい」とルーズボールに飛び込みファウルを誘発し、得たフリースローは無観客であることから「不気味なくらい静か」な中、「逆に練習中の雰囲気を思い出してリラックスできた」と2本をしっかりと決め同点に追い上げた。

 逆転し迎えた最終Q、同Qのスタートで出場した盛實海翔選手は「入りが大事」とフリーの3Pを決めると、直後のスチールからの速攻にも走り「秋田の選手が走ってきているのも見えていた」と冷静に判断しジャクソン選手のダンクをアシストするなど、流れを作った。その勢いにのるかのように、野口選手は攻撃時間が無い中「打ってやる」とディフェンスの手で「ほとんど見えていなかった」と言う3Pを沈め、石井選手は連続で得点を挙げこの日最大となる13点差のリードを奪った。ジャクソン選手のファウルがかさんでいたことからゾーンディフェンスをしていた同Qだったが、オフィシャルタイムアウト以降、「秋田がゾーンに慣れて」(伊佐HC)連続で得点を許した上、ミスも出て「ゲームの流れが変わり」(同)逆転を許し、追い上げられず83-87で惜敗した。伊佐HCは「ゾーンを引っ張りすぎた」と振り返った。

 ほとんどの選手が「初めて」となった無観客試合。ベンドラメ選手は「熱い声援を送ってくれるファンがいないのはすごく寂しい」と振り返りつつ、「何が正解か分からないが、プロ選手としてどんな状況でもバスケをしている姿を届けられるのはすごくうれしいこと。試合の熱気がファンに届くように精いっぱいプレーしたい」と意欲を見せた。ベンチでの選手たちの声がいつも以上に目立ったが、関野選手は「(盛り上がりは)いつも通りで意外と声出しているんですよ、僕」と笑った。

 ここ数試合、「自分のリズムでシュートを打てずに苦しんでいた部分もあった」と言う盛實選手は、シーズン途中からの加入で「チーム練習をする時間が少なかったので、自分なりに(リーグ延期を)いい意味でとらえ、練習できたことで思い切ってプレーできるようになった」と手応えをうかがわせた。在学中の専修大学の卒業式が中止となる中、今月9日、チームがサプライズで卒業式を行った。「全く気付かず、びっくりしたが、大学の卒業式が無くなった中、チームでやってもらえるのはうれしかった」と喜びを表現。「自分らしい3Pやアシストにもっと磨きをかけて、チームの勝利につながるようにプレーしたい」と意気込んだ。

 試合を観戦したBリーグの大河正明チェアマンは「お客さんがいないのは少し寂しい、本来あるべき姿ではないと感じた」と振り返りつつ、「最後は白熱した試合になって、スポーツ、バスケットはいいなということも再認識させられた」と話した。

 両チームは15日も同所で戦う。野口選手は「試合後のロッカーで(広瀬)健太が『勝たないとネガティブな雰囲気に取り込まれていく』と言っていたように、僕らを応援してくれている方のためにも、勝って元気づけたい」と意気込む。「他の競技が中止や延期している中、注目度が高まっていると思う。チャンスに変えて、お客さんが入れるようになった時に、会場に行ってみようとなれば僕たちが続けていた意味があるのでは」とも。

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