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渋谷区、「ふるさと納税」導入へ 返礼品は「体験型」「コト消費」

観光客も多く訪れる渋谷駅前スクランブル交差点の様子

観光客も多く訪れる渋谷駅前スクランブル交差点の様子

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 返礼品は「渋谷観光」――渋谷区は2020年度から、ふるさと納税制度を導入し、寄付の受け付けを始める。区の先進的な取り組みへの寄付を募り、返礼品として観光資源などを活用した宿泊体験などの「体験型」「コト消費型」を検討する。

 地方特産品を中心とした返礼品競争が起きるなど、ふるさと納税の利用が広がる中、渋谷区では2018(平成30)年度に約17億円、2019(平成31・令和元)年度に約23億円、2020年度は影響額見通しで28億4000万円(税務課確認数値)と、ふるさと納税による減収が年々増加。区政運営にも影響が生じ、「もはや看過できるレベルでは無くなっている」(長谷部健渋谷区長)ことから、渋谷の特色を生かしたふるさと納税の導入に踏み切る。

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 予算4,800万円を計上し、区には「産物が無い」ことから、ホテルの宿泊や人気レストランなどの体験などの「コト消費」を中心とした返礼品を用意。初年度目標寄付額は1億円を見込むが、「個人的にはもっと高い目標を持っている。年度途中から始め、当然もっと拡大していく。いよいよ渋谷が本気になって始めると思ってもらえたら」と力を込めた。

 「従来反対の立場を取っていていたので、同じ土俵に乗ることは避けてきたが、もしこれが当たれば、制度のあり方について問う機会もできると思った。あくまでチャレンジ」と、初の取り組みへの経緯や意気込みも明かし、「渋谷では渋谷でしか味わえない魅力的な体験やサービスが数多く存在する。今後の区政運営を持続可能なものにしていくためにも、区の高いポテンシャルを生かさない手は無い」と、「体験型」返礼品の魅力を強調。

 具体的には、「あくまでプラン」と前置きした上で、スイートルームなどホテルの宿泊体験や公園、屋上などの貸し切りなどを例に挙げ、「カウントダウンの会場に有料席を用意して『ふるさと納税シート』を」とのアイデアも明かし、「商品を売るのでは無く、渋谷のコトを体験してもらう。渋谷のファンにシティプライドを持ってもらい、渋谷区の応援団を増やす取り組みにもつなげていきたい」と意欲を見せた。

 予算はサイト作成や交渉、人件費などに充て、7月ごろをめどに運用を始める。

 区は2月3日、ふるさと納税導入などを含む2020年度の当初予算案を発表。再整備を経て6月にオープンを予定する「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」の管理や、区内公立小・中学校の児童に1人1台タブレット端末を配布するICT教育推進事業の新環境構築などの予算案を明らかにした。

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