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明治神宮で「文楽」公演 無料立ち見エリアに人だかり、写真撮影も自由に

夜公演ではライトアップされる舞台

夜公演ではライトアップされる舞台

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 明治神宮(渋谷区代々木神園町)原宿口鳥居前で現在、伝統芸能「文楽(人形浄瑠璃文楽)」が公演されている。

安珍清姫で知られる和歌山・道成寺の伝説を基にした「日高川」より

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 日本財団、一般財団法人「にっぽん文学プロジェクト」が主催する「にっぽん文楽」プロジェクトによる同公演。日本の伝統芸能である文楽の魅力を伝えることを目的に2015年から毎年、街なかに組み立て式の舞台を造り公演を行っている。

 7回目を迎える今回は、来年鎮座100年を迎える明治神宮の奉納公演として開催する。日本財団が渋谷区と締結したソーシャルイノベーションに関する包括連携協定に基づく活動の一環。公演前には原宿・竹下通りを練り歩き若者や外国人観光客らにアピールした。

 文楽は、語り手である「太夫」、三味線、人形を動かす「人形遣い」が一体となった舞台で、今回の演目は2題。「日高川入相花王(ざくら)」の四段目「渡し場の段」は、安珍清姫で知られる和歌山・道成寺の伝説を基にした物語。桜木親王に恋心を抱く清姫は、恋人のおだ巻姫と道成寺に向かう桜木親王を追いかけるが、日高川の岸で船頭が舟を渡してくれないことに怒り、ヘビとなって川を泳いで渡る。清姫の人形は、ヘビに変身すると首(かしら)が「ガブ」と呼ばれる恐ろしい表情に変わることでも知られる。「小鍛冶(こかじ)」は同名の能を基にした景事物(舞踊の要素が強い小品)で、一条天皇の勅命で剣を打つことになった刀工・小鍛冶宗近が、キツネに姿を変えた稲荷明神と共に剣を打ち上げる物語。

 今回は無料で鑑賞できる立ち見スペースを用意していることから、公演時間は約1時間とこれまでの約半分に縮小。演者が人形の扱い方や演奏の表現方法などをレクチャーした後、公演が始まる。今回初の取り組みとして、観客も写真撮影ができるようにした。1日3回公演を行っているが、明治神宮への参拝客や代々木公園に向かう来街者らが足を止めているという。

 有料席は完売している。小雨決行。3月12日まで。

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