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「俺のハンバーグ 山本」改め「山本のハンバーグ」 渋谷店はエリア内移転

モルタルの壁面に窓を大きくとった店舗外観

モルタルの壁面に窓を大きくとった店舗外観

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 渋谷駅東口エリアに6月1日、ハンバーグを中心とした洋食店「山本のハンバーグ 渋谷食堂」(渋谷区渋谷3、TEL 03-6427-3221)がオープンした。経営は飲食店経営を手掛ける俺カンパニー(恵比寿南1)。

中にクリームソースを入れて焼き上げる「山本のハンバーグ」

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 「俺ハン」の愛称で親しまれた「俺のハンバーグ山本」の名称を変更するとともに、同じ3丁目エリア内の明治通り沿いで営業していた店舗を移転オープンするもの。「俺のハンバーグ山本」は、飲食店経営志望者の独立開業を支援するムジャキフーズ(恵比寿4)のサポートを受けて、山本昇平さんが2005年に立ち上げたブランド。1号店の恵比寿店や2号店の渋谷店(=渋谷食堂)など現在8店舗を展開しているが、恵比寿店と渋谷店はムジャキフーズの出資で出店し、同社からの業務受託で俺カンパニーが運営してきた。

 5月31日でムジャキフーズとの契約が満了となり、俺カンパニーに経営権が移ることになったが、恵比寿と渋谷はムジャキフーズが借用している物件。恵比寿店は店舗ごと俺カンパニーが買い取ることができたが、旧渋谷店はそれができなかったため移転することになった。加えて、「俺のハンバーグ」という屋号はムジャキフーズの商標。同社サイドからは契約満了後も「使ってよい」という話を受けていたが、近年「俺の○○」という飲食店が増え、同系列の飲食店だと思われることも多くなってきたことなどから「俺の」を「卒業」することを決めたという。ムジャキフーズは今後も「俺のハンバーグ」ブランドを残し、新たなシェフを迎えて出店を継続していく。

 当初、山本さんが「俺のハンバーグ」と命名したのは、大学卒業から半年、飲食事業や社会経験の浅い23歳という若さでの出店となった際、「『俺』独自の個性を提案する店」「何が食べられて誰が作っているのか」を明確に示すためだった。山本さんは「俺の○○」が増え「流行ワードのようになっている」中、これまでの屋号を使い続けると「やりたいこととニーズがずれてくる」と判断したという。ただ、「何が食べられて誰が作っているのか」という思いを引き継ぎたかったため、新たな屋号は「山本のハンバーグ(山ハン)」にした。

 同じエリア内で探した新たな渋谷店の場所は渋谷警察署近くで、鉄板焼きバル「BACHI」跡。店舗面積は14坪で、席数は24席。ファサードは入居するビルに合わせてモルタルで仕上げる。店内はコンクリート打ちっぱなしの空間にムクの木や鉄を使った家具を置くなど、「シンプルでシック」な雰囲気に仕上げた。

 メニューやサービスに変更はない。「安全であること」にこだわり、黒毛和牛などの国産牛や北海道「夢の大地豚」のひき肉や、宮城のコメ「ひとめぼれ」、自社農園や契約農家の野菜を使う。ハンバーグは、中にクリームソースを入れて焼き上げる「山本のハンバーグ」(単品1,450円)をはじめ、ハンバーグ3種類のハンバーグに目玉焼きなどをのせる「夢ハンバーグ」(同1,800円)など10種ほどを用意。トッピングは、エビフライ(580円)や梅シソメンチ(300円)など8種類をそろえる。テーブルには旧店同様、テーブルに手作りの食べるラー油を置く。これまでの渋谷店の客単価は、ランチ=1,400円、ディナー=1,600円。

 「失敗もあったが、勉強させてもらった11年だった」と振り返る山本さん。「これまでと変わらず地域の方に長く愛される店にしていきたい。気持ちが通ったサービスが希薄になる中、『心のある店』づくりを目指している」といい、「ハンバーグは母親が子どもに作るオーソドックスな料理。子どものころ、ハンバーグが出てきたらうれしかったし、ごちそうだった。使う食材や組み合わせで大人に驚いてもらえるメニューを提案していければ」と意欲を見せる。今月中旬ごろまでに全店舗の店名を「山本のハンバーグ」に変えていく予定。

 営業時間は、ランチ=11時~15時、ディナー=17時~23時(土曜・日曜・祝日は休憩なし)。店名変更に合わせて全店舗で今月30日まで、「卒業するもの・こと」を店内の用紙を記入しSNSへアップした人を対象に「山本のハンバーグ」の無料券を進呈している。

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