「こどもの城」閉館迫る-30年展で活動を報告

30年間の活動を写真や資料で紹介する「30年展」の様子

30年間の活動を写真や資料で紹介する「30年展」の様子

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 青山通り沿いの国立総合児童センター「こどもの城」(渋谷区神宮前5)が2月1日、閉館する。

「こどもの城」外観

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 「こどもの城」は、1979(昭和54)年の国際児童年を記念し、厚生省(当時)が構想・建設、1985(昭和60)年に開館した国立児童厚生施設。運営は財団法人児童育成協会に委託している。

 敷地面積は約 9900 平方メートル。延べ床面積は、地下4階~地上13階建てで約 4万1700平方メートル。体育室やプレイホール、造形スタジオなど子ども向けの「遊び」プログラムを提供する児童館活動部門、保育研究開発部門、小児保健部門、青山劇場と青山円形劇場の2つの劇場、ホテル(27 室)、研修室11 室、レストランなどで構成する。

 閉館は2012年9月に発表されたもので、「(開館当時と比べ)子どもの遊び方や遊び場所が多様化したこと」や、建物の老朽化が進み、現在の機能を維持・継続することが困難と判断したという。

 1階のギャラリーでは現在、30年間の活動を写真や資料で紹介する「こどもの城30年展 遊び・学び・育ち~子どもの福祉と文化~」を開いている。入館者数や講座クラブ受講者数など16項目についての実績数や、子育て支援や東日本大震災復興支援事業などの概説、1996年~2014年のトピックスを取り上げた写真とプログラムの解説などの活動を報告している。

 31日・2月1日には、終日ノンストップのコンサートや的当てドッジボール、スポーツ鬼ごっこ、室内ホッケー、フライングディスクを使ったゲームなどを行う。

 こどもの城事業本部課長・山本桃子さんは「この30年間に来館いただいた皆さまに感謝でいっぱい」と話す。「1月に入ってからは特に多くの来館をいただいている。混雑した中だが好きなことに熱中して思い切り遊んでいってほしい」とし、「都心部の子育て環境に遊び場が足りないことを痛感している。多くの子どもたちがたくさん遊んで心身ともに健康に育つこと、育つ環境にあることを願っている」とも。

 開館時間は12時30分~17時30分(土曜・日曜は10時~、入館は30分前まで)。入館料は、大人500円、子ども(3歳以上18歳未満)400円。研究室は2月28日まで、講座・クラブ活動は3月14日まで。3月末に完全閉館する。

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