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原宿の人気雑貨店「6%DOKIDOKI」改装-「カワイイのその先」を表現

1995年の開店当時のDMのデザインを反映したという内装

1995年の開店当時のDMのデザインを反映したという内装

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 原宿の人気雑貨店「6%DOKIDOKI(ロクパーセントドキドキ)」(渋谷区神宮前4、TEL 03-3479-6116)が11月16日、リニューアルオープンする。経営はシックスパーセント(同)。

増田セバスチャンさんとショップガールたち

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 1995年、前衛演劇・現代美術の世界で活動していた増田セバスチャンさんが、自身の「表現の場」として裏原エリアにオープン。2005年、同じ通り沿いである現在の場所に移転するとともに、ギャラリー「LOV-LAB (ラブラブ)」(現在は休業中)を併設した。ターゲットは18歳~23歳だが、近年は高校生や、親子での来店も増え、海外からの旅行客が半分以上を占めるという。

 開業当初から「衝撃的なカワイイ、度を超えたカワイイ、かわいすぎるモノ・コト」を意味する「センセーショナル・ラブリー」をコンセプトに掲げている同店。「カワイイ=kawaii」という言葉は今や海外でも通じる日本語の一つで、広く認知されている原宿発の文化。増田さん自身、「カワイイ」が一般化されることを目指していたため現在の状況を「良いこと」としながらも、「原宿に求めていた居場所、個人的な思い入れが薄らいでいると感じていた」という。

 「みんなの場所」になった原宿(=今まで作ってきた物)を一度壊し、「自分の場所」を作り直すことを目指したのが今回の改装。「メーンカルチャーにかみついてナンボみたいなところがあったのに、裏原宿の『裏』が『表』になってしまった」(増田さん)ことから、原宿カルチャーをけん引するショップとして、「Beyond the “kawaii”(カワイイのその先)」をコンセプトに、今の「カワイイ」に問題提起するという。

 店舗面積は約11坪。黄色の床や壁、メリーゴーラウンド風の什器や馬のオブジェなどでポップな印象だった店内は一転。床や壁面・天井は黒を基調にし、壁面にはピンクや黄色、緑などボックス型のオブジェをディスプレー。天井には「6」をかたどった照明を、床には「%」をかたどった照明を置いた。

 この内装は1995年のオープンに際し初めて作ったダイレクトメール(以下DM)のデザインを反映したもので、経験や実績を積んだ今の増田さんが当時できなかったことを「再構築して」表現。一角には、当時のDMに採用した「カラフルなものを注入する」という意味を込めた注射器、「時代を食い荒らして突き破る」という思いを込めたネズミのオブジェを配している。

 同店では、「『ありがとう』ピアス」(1,890円)、「革命ブローチ」(2,415円)などのアクセサリー、レディス・ユニセックスのアパレルなど、増田さんがデザインするオリジナル商品や、セレクト商品を扱う。リニューアル記念商品として、カラフルながれきの「総柄タイツ/Colorful Rebellion“crash”」(3,990円)を販売する。

 2020年の東京オリンピック開催が決まり、7年後に向けさらに発展が予想される原宿エリア。増田さんが見つめるのは「その先どうなるのか」。「一過性のブームにしたくない」と強い思いをのぞかせる。「外での仕事が増えている中、この店があることで僕自身のつじつまが合うので、大切にしていきたい」とし、「60歳まで現役でいると考えた時、24歳でショップを開き40代に入った今、僕が関わるのも後期に入ってきている。19年やってきた歴史、ストーリーを大切に、自分のスピリットを見せていきたい」と意欲を見せる。

 営業時間は12時~20時。

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