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「ル・シネマ」も営業再開-チェン・カイコー監督最新作「運命の子」など上映

「運命の子」より©Shanghai Film Group Co., Ltd. Shanghai Film Studio/TIK FILMS/Stellar Mega Films Co., Ltd. /21 Century Shengkai Film

「運命の子」より©Shanghai Film Group Co., Ltd. Shanghai Film Studio/TIK FILMS/Stellar Mega Films Co., Ltd. /21 Century Shengkai Film

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 渋谷・Bunkamura「ル・シネマ」(渋谷区道玄坂2、TEL 03-3477-9264)が12月23日、再オープンする。オープニング作品は「ミラノ、愛に生きる」と「運命の子」の2作。

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 「運命の子」は北京出身の名匠チェン・カイコー監督の最新作。司馬遷の「史記」に記されている物語「趙氏孤児(ちょうしこじ)」を再構築して映画化した作品で、一人残された一族の子を救うために自らの命を犠牲にした母、その子の命と引き換えにわが子の命を奪われ、復讐(ふくしゅう)を誓った主人公の医師の苦悩や葛藤などを描いている。

 同館ではこれまで、チェン監督の作品3作を上映しており、1994年に上映した「さらばわが愛、覇王別姫」は同館の興行成績歴代2位に入る大ヒットを記録。同館番組編成マネジャーの中村由紀子さんは「作品も素晴らしいが、監督として絶対的に信頼している。チェン・カイコー監督の作品にはこだわりたい」と、同作を選んだ理由を話す。初日の23日(13時30分の回)には、「運命の子」こと程勃(ていぼつ)の幼少期を演じたウィリアム・ワン君が舞台あいさつを行う。

 「ミラノ、愛に生きる」(ルカ・グァダニーノ監督)は、ミラノを舞台に、富豪のマダムが息子の友人と「許されない恋」に落ちたことから崩壊を迎えた家族が新たな道を踏み出す物語。主演・プロデューサーを務めたティルダ・スウィントンさんの衣装デザインを「ジル・サンダー」のラフ・シモンズさんが手掛け、2011年度アカデミー賞で衣装デザイン賞にノミネートされた。

 「(作品に)出合ったのは2009年のトロント国際映画祭で、その時の印象が強烈だった。衣装やロケ地などが華やかで、目で見ても楽しめる作品。女性をターゲットにしてきた当館に合っている作品」と中村さん。

 営業再開に際し、「渋谷はミニシアターの街だと思うが、近年は閉館など寂しいニュースが多かった。個性的な作品を今後も渋谷でご覧いただきたい。ラインアップに信頼いただける劇場にしていければ」と意欲を見せる。「ミニシアターという言葉が若者になじむかは分からないが、足を運んで(ミニシアターを)経験していただきたい。これまで、大人やシニアを意識した作品が多かったが、若い方を意識したラインアップも予定している」とも。

 単館上映にこだわり作品をセレクトする同館。2012年2月に公開が決まっている「最高の人生を、あなたと」(ジュリー・ガヴラス監督)、「フラメンコ、フラメンコ」(カルロス・サウラ監督)を含め再オープンから6作は、東京では同館のみの上映となっている。

 1月1日は休館。

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