渋谷・公園通りを中心にAR実証実験を実施-ファッションスナップやARGも

渋谷・公園通りを中心としたAR実証実験が開始した。写真=セカイカメラを通じて街中に設置されたARタグを見ている様子 ©www.web-across.com

渋谷・公園通りを中心としたAR実証実験が開始した。写真=セカイカメラを通じて街中に設置されたARタグを見ている様子 ©www.web-across.com

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 iPoneアプリ「セカイカメラ」を活用したAR(=拡張現実・強調現実感)空間をめぐる啓蒙活動や研究などを実施・支援する団体「AR Commons(ARコモンズ)」は2月9日、渋谷・公園通りかいわいを中心にAR実証実験を開始した。

1982年に撮影したファッションスナップのAR画面

 「SHIBUYA COLLECTION 2010 SPRING、Augmented Reality Showcase @Shibuya Tokyo~見上げてごらん、渋谷の空を~」と題した同実験は、慶應義塾大学SFC研究所「ケータイ・ラボ」の協力の下、同団体が企業や団体に呼びかけ「実際のAR利用を想定したサービス」を期間限定で行うもの。「ユーザーの反応」や「起こりえる問題点」を調査・検査する。

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 同団体代表で慶應義塾大学教授の岩渕潤子さんは「狭い空間をどう使えるかを見るためには、ある程度混雑した場所が適していた。情報発信元、人の注目を集める場所としてこの場所を選んだ」と話す。

 渋谷パルコ(宇田川町)周辺では、1977(昭和52)年から東京の若者とファッションを観察・分析する「ACROSS(アクロス)」が「渋谷の若者とファッション・まちの30年史」を実施。1977年から今月6日までに定点観測したファッションスナップ30年のアーカイブスから約130枚(各年=5~6点)を定点観測地点にエアタグとして表示するほか、これまでフィールドワークを行ったショップやイベント会場などの写真も配置する。

 アクロス編集長の高野公三子さんは「現在のファッションは、街を歩けば見ることができる。過去のものをなるべく多く配置し、青春時代を懐かしんでほしい。最終的には150点ほどになるのでは」と話す。

 昨年12月にパルコ・パート1でARG(=代替現実ゲーム)「渋谷の未来を助けて!~絵に残されたSOSの謎を解き明かせ~」を開催したルーセント・ピクチャーズエンタテインメント(円山町)は、同ARGの後編として「SFアートブック『Sync Future』刊行記念ARG(=代替現実ゲーム)~前田真宏監督が怒っているので助けてください~」を実施。プレーヤーはウェブ上で提示される謎を読み解き、渋谷の街に点在するARイラストを探し当てる。

 13日・14日(10時~21時まで)には渋谷パルコ・パート1の8階特設会場で、iPhoneを持っていない人向けのライブイベント「東のエデンの三兄弟」を開催。テレビアニメ「東のエデン」の物語世界にあったシステムを体験できるほか、AR三兄弟(クリエーティブ・プロデュース集団ALTERNATIVE DESIGN++がAR技術探求のために結成したユニット)が「エデンシステム」を実演するなどのパフォーマンスも行う(ライブ・パフォーマンスは14日14時~15時)。

 ほかにも、トーキョーワンダーサイト渋谷(神南1)周辺では、日仏のメディア系大学の学生と研究所が共同で行うプロジェクトの告知をARを利用して行うほか、13日からは渋谷駅から公園通りにかけてのエリアで、NHKの歴史エンターテインメント番組「タイムスクープハンター」の「未公開映像」をARで展示する。

 同実験初日となった9日午前、関係者ら約20人とともに渋谷の街を歩いた岩渕さんは「カメラを掲げながら歩いている姿が面白いらしく、足を止めたり、振り返ったり、中には『何しているの、見せて』と声を掛けてきた人もいた」と話す。「エアタグが見つけにくい」「エアタグがかぶっているのをどう解消するか」「複数のタグを1点に集中させてタグアートとして見せる使い方も面白いかも」などの課題や新しいアイデアも見えてきたという。

 実験は3月中旬までの実施を予定。3月10日には、慶應義塾大学三田キャンパス(港区)で同実験の成果報告を行う。

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