宇田川町の「ネオアコ」レコード店が閉店-ネット販売に移行へ

閉店前の店内の様子。内装は店名の「アップル」にちなんで赤を基調にしていた

閉店前の店内の様子。内装は店名の「アップル」にちなんで赤を基調にしていた

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 「マンハッタンレコード」や「シスコレコード」など大手レコード店の閉店・縮小が続く渋谷・宇田川町で、2002年から営業を続けてきたレコード店「APPLE CRUMBLE RECORD(アップルクランブルレコード)」(渋谷区宇田川町)が12月21日、閉店した。

閉店前の店内の様子。壁面にはレコードを飾るラックも設けていた

 2002年8月にオープンした同店は、1、2階に「ダンス ミュージック レコード渋谷」(宇田川町)が入店するビルの3階の1室に店を構え、店長でオーナーの松本淑子さんが1人で店を切り盛りしてきた。約6年で店を閉じたことについて、「体調面などから店舗運営に限界を感じ、やむなく閉店した」(松本さん)と話す。

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 松本さんは、1980年代タワーレコードでのアルバイトをきっかけに、オリコンやヴァージン・メガストア(現TSUTAYA)などに勤務。音楽業界へのこだわりがあり、その後西新宿のレコード店「VINYL JAPAN(ヴィニールジャパン)」に勤め人脈を築いたという。「とにかく音楽にかかわっていたかった」(松本さん)と当時を振り返る。

 80年代からイギリスを中心に台頭してきた「ポスト・パンク」とも呼ばれる「ネオ・アコースティック(ネオアコ)」に強い関心を持っていた松本さんは、1999年から約1年間イギリスに移住。帰国後の2002年5月、以前から通っていた宇田川町の中古レコード店が閉店するという話を聞き、「それなら自分が」という思いで同じ場所を譲り受け、新たにレコード店を始めた。

 店内では、ネオアコの中古・新品レコードを中心に、海外のギターポップ・インディーズバンドの音源など約1,000枚のCDやレコードを販売。アーティストを店に招き、インストアライブなどのイベントも行ってきた。新たなレーベルやアーティストとの出会いを求め海外へも出向く中、「アジアにも面白いギターバンドがいる」(同)ことに気付き、香港やタイ、シンガポールなどにも訪れた。

 店頭販売を終了した店は現在、ネットで販売を続ける。同22日には「アップルクランブルレコード」という同名のレーベルを立ち上げ、フィリピンで発掘したインディーズバンド「Balloon Derby(バルーンダービー)」のレコードをリリースした。

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