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渋谷で「名脇役」光石研さん初の特集上映-現役ライターが企画

映画「colors」(柿本ケンサク監督、2006年)より

映画「colors」(柿本ケンサク監督、2006年)より

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 テレビドラマで父兄や刑事役などの脇役を務める傍ら、映画では影のある印象的な役どころを演じるなど、テレビ、映画界で幅広く活躍する「演技派」俳優、光石研さんの特集上映が5月17日より、渋谷・ユーロースペース(渋谷区円山町、TEL 03-3461-0211)で行われ、連日盛況となっている。

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 1961年福岡県生まれの光石さんは、1978年、映画「博多っ子純情」(曽根中生監督)で主役デビュー。その後「男はつらいよ」(山田洋次監督)などの著名作品に立て続けに出演し、90年代以降は詩的な作風で知られる岩井俊二監督の作品や、「EUREKA ユリイカ」(2001年)でカンヌ国際映画祭ダブル受賞となった青山真治監督の一連の「北九州サーガ」シリーズで、浅野忠信さんらと並び重要な役を演じるなど、独特な存在感を放つ演技派として人気に。

 「光石研映画祭」と題した自身初の「映画祭」は、青山監督らが講師を務める映画専門教育機関「映画美学校」の生徒が、光石さんのデビュー30周年を記念して企画したもの。映画館オーナーになるためのレクチャーや実際に映画祭を主催するための講座を約1年にわたり展開してきた「映画上映専門科」クラスの課題の一環で、参加する壬生(みぶ)智裕さんの企画が採用された。

 現在ライター業を本職とする壬生さんは、「日本映画大好き」という生粋の邦画ファン。自身がよく見る映画の中でも「2~3本に1本の割合で頻繁に登場する存在」(壬生さん)だった光石さんに着目し、「こういう人にこそスポットを当てなければ」(同)と、脇役ながらも存在感の光る光石さんを、あえて映画祭の「主役」に選んだ。

 映画祭では、新旧作品やスクリーン初登場となる過去のドラマ出演作などを連日上映。初日は劇場の定員数を超える観客が劇場に押し寄せるなど「名脇役」光石さんの人気がうかがえる連日の盛況ぶりとなっている。上映4日目となる同20日までに、デビュー作「博多っ子純情」をはじめ、2001年の出演作「ハッシュ!」(橋口亮監督)、「フラガール」李相日監督の長編デビュー作「BORDER LINE」(2002年)などの作品を上映。

 上映後半を迎える同21日には、俳優・大森南朋さんが監督した短編作品「新刑事まつり一発逆転 リハビリ刑事」と、スクリーン初登場となるNHK-BS放送のドラマ「ビタミンF」第5話「なぎさホテルにて」の2作品を続けて上映。映画「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」(松岡錠司監督、2007年)でも共演したリリー・フランキーさんと、石井聰亙監督をゲストに招き、トークイベントを行う。

 同22日の上映作品は、柿本ケンサク監督、村上淳さんら出演の群像劇「colors」(2006年)。最終日の23日は、光石さんの俳優としての「分岐点」にもなった青山監督デビュー作「Helpless」(1996年)と、横浜国立大学の「幻」のプロモーションビデオとなった「海流から遠く離れて」を上映。会場では青山監督作品の「常連」、光石さんと浅野忠信さん、斉藤陽一郎さんの3人がトークを繰り広げる。

 各日レイトショー上映。入場料(当日)は1,300円。混雑時は当日配布される整理券の提示が必要。

「光石研映画祭」公式サイト女優カトリーヌ・ドヌーヴさんの特集上映-渋谷Bunkamuraで(シブヤ経済新聞)故・丹波哲郎さん出演作を特集上映-渋谷の名画座で(シブヤ経済新聞)円山町の名画座で「山口百恵」特集-18本を上映(シブヤ経済新聞)

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