渋谷Bunkamuraで「アンカー展」-スイス画家の日本初回顧展

「少女と2匹の猫」(1888年、油彩・キャンバス、個人蔵)

「少女と2匹の猫」(1888年、油彩・キャンバス、個人蔵)

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 19世紀スイスの国民的画家、アルベール・アンカーの作品を一堂に集めた日本初の大規模回顧展「故郷スイスの村のぬくもり アンカー展」が12月1日より、渋谷Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷区道玄坂2、TEL 03-3477-9413)で開催される。

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 創作活動で1年のうちの大半をパリで過ごしながらも、自身の生まれ育った故郷、スイス中央部に位置する「インス村」(仏語名はアネ)の情景を一貫して描き続けた写実主義画家、アンカー。同時期に活躍した画家たちに比べ日本での認知度は低いが、ゆっくりとした時間の中で写実的に描かれる子どもや静物、情景などの作品は、没後100年近く経った現在もスイス国民を中心に世界中で支持されている。

 日本初の回顧展となる同展では、油彩を中心に素描も含めた作品を一堂に集め、その画業を紹介。ドイツ語圏とフランス語圏の境界線上に位置するのどかな村、インスの人々や情景を通して都市部で失われた「美しい」側面を探求したアンカーの生涯を、100点以上の作品で振り返る。

 展示作品は、アンカー作品の中でも特に定評があり、「アルプスの少女ハイジ」を思わせる少女の肖像や、生涯描き続けた村の老人や子どもの絵、細密に描かれた静物画など。「花環を編む3人の少女」(1868年、油彩・キャンバス)、「スープを飲む少女」(1898年、油彩・キャンバス)などの代表作を含むこれらの作品群は、日本人にとってもぬくもりや懐かしさを感じさせる内容となっている。

 入館料は、一般=1,300円、大学・高校生=900円、中・小学生=600円。開館時間は10時~19時(金曜・土曜は21時まで)。2008年1月20日まで。1月1日は休館。

「故郷スイスの村のぬくもり アンカー展」(Bunkamura)

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