Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が3月28日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で琉球ゴールデンキングス(以下、琉球)と対戦し85‐90で惜敗した。
立ち上がりから琉球が強みとするインサイドで得点を許し、17‐23とビハインドを負う。第2クオーター(Q)はファウルに苦しんだこともあり、一時この日最大となる14点差をつけられる。「ハードにプレーしろ」(ゾラン・マルティッチヘッドコーチ(HC))と送り出した同Q後半。一番の狙いだった琉球の「ビッグマンの守備」を突いて、田中大貴選手がレイアップや、得意のミドルレンジなどで得点を重ねる。「アドバンテージになり得るトランジション、スピードの中での得点を意識した」と言うドンテ・グランタム選手は、速攻などから3ポイント(P)シュートを決めた。同Q最後には、好守から走り、田中選手がレイアップを沈め44-46で前半を折り返した。
拮抗(きっこう)した状況が続いた後半。琉球のダンクで幕を開けるが、SR渋谷は「前が空いたので行くしかなかった」とグランタム選手がダンクをお返し。田中選手の3Pシュートで一時同点に追く場面もあった。
63‐65で迎えた最終Q、ジョシュ・ホーキンソン選手の3Pシュート、野崎(さきは立つ崎)零也選手のレイアップなどで再び同点に追いつく。一進一退の攻防が続くなか、田中選手がファウルを受けながらレイアップを決め一歩前に出る。それでも、琉球のエース2人に得点を許し再びビハインドを負う。ファウルゲームを仕かけ、大庭圭太郎選手がルーズボールに飛び込みつないだボールを「点差が開いていたのでとにかく早く打つしかなかった状況」で田中選手が3Pシュートを決めるなどしたが、背中をとらえることはできなかった。
敗れはしたが、マルティッチHCは「持っている可能性や力を発揮するからこそ、こういう試合ができる」と話し、14点差から追い上げた点などを評価した。
クラブのSNSで「戦わないと勝てない」と発言していた田中選手。昨年の準優勝チームに「戦う気持ち」が見られたが、「僕たちは最初期待されていたと思うが、途中でコーチが変わるなど苦しいシーズンを過ごしている。それでも、青学でやる最後のシーズンだし、毎回会場に足を運んでくれるお客さんのために、どんな状況であれ毎試合いいパフォーマンスを見せないといけないのは、チームとしても個人としてもプロとして当たり前。バイウイーク(中断期間)でもう一回話して臨んだ」と言う。
田中選手はチーム最多の21得点を挙げたが、「狙おうとしていたところがうまくいった」と自己評価しつつ、「今日は勝ちたかった」と悔しさをにじませた。終盤の攻防での琉球との差として、「共通認識」「遂行力」を挙げた。攻撃でホーキンソン選手の身長差を生かせなかった点を例に、「全員がその時々にいい判断ができているわけではない。どれだけバスケットボールを理解しているか、コアな部分かもしれないが、頭の部分も、うちは皆がレベルが高いと僕は思わない。皆が共通認識をもってしてアタックし続けないといけないし、琉球と比べると(チームとしての)完成度の低さは否めない」と続けた。