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渋谷二丁目17地区再開発の名称が「渋谷アクシュ」に 広場やデッキ整備も

「渋谷アクシュ」外観イメージ(提供=渋谷二丁目17地区市街地開発組合)

「渋谷アクシュ」外観イメージ(提供=渋谷二丁目17地区市街地開発組合)

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 東急は5月30日、渋谷駅東口と渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)、青山通りの間で開発を進めている「渋谷二丁目17地区第一種市街地再開発事業」の施設名称を「渋谷アクシュ(SHIBUYA AXSH)」に決定し、2024年度上期に開業すると発表した。

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 渋谷ヒカリエ2階の貫通通路を表参道側に抜けた先に位置していたビル4棟(旧シオノギ渋谷ビル・旧渋谷アイビスビル、旧渋谷東宝ビル、旧太陽生命渋谷ビル)を一体的に建て替える同事業。渋谷駅と青山方面をつなぐ坂道の中腹に位置する同エリアは、既存の建物に加え、宮益坂・明治通り・青山通りの幹線道路に囲まれ、周辺エリアとの円滑な回遊が妨げられてきたほか、商業店舗や広場空間などが不足していたことから、同施設の整備で利便性・回遊性の向上や新たなにぎわいの創出を目指す。施工者となる再開発組合の構成員は、塩野義製薬、南塚産業、NANZUKA、東宝、太陽生命保険、東急の6社。

 地上23階・地下4階で、敷地面積約3460平方メートル、延べ床面積は約4万4500平方メートル。高さは約120メートル。1~4階は商業施設が入り、5~23階はオフィスで構成する。1~2階を縦動線でつなぐアトリウムや、渋谷ヒカリエと接続するデッキも整備するほか、ヒカリエ側と青山側にそれぞれ広場を設ける。地下1階・地下2階は駐車場。施設名の「アクシュ(AXSH)」には、青山(A=AOYAMA)と渋谷(SH=SHIBUYA)が(X=交差)し、「多種多様な人々が行き交う場所で交流を誘発する施設になっていきたい」という思いと、あいさつや友好を示す「握手(あくしゅ)」の意味を込めた。

 1~2階は広場やアトリウムとのつながりを生かしながら、周辺エリアに不足する飲食機能を持たせる。3~4階は、「ウェルネス」をテーマにしたテナントが入居し、4~5階には、渋谷駅には健康診断専門の「総合健診センターヘルチェック」が開業。3~4階には、化学・日用品メーカー「サラヤ」(品川区)が、「カッコイイ大人を創る」をコンセプトに、食事と運動を連動させた店舗を関東エリア初出店。地方の食材を調理したレストランと、トレーニングやスタジオプログラムを用意するフィットネス施設を展開する。

 5~23階のオフィス区画は、駅につながる利便性の高い立地を売りに、総賃貸面積2万4950平方メートル、基準階面積約1325平方メールのオフィスを整備。23階には一部テナントが利用できる屋上スペースを併設。3階のオフィスエントランスは植栽で緑化する。

 1~2階のアトリウムは縦動線を整備するほか、吹き抜け空間を生かし、インテリアグリーンを手がけるSOLSO(港区南青山1)と協働し植栽を充実させ、2階・天井には「垂直庭園」を造り緑視率を向上させるという。ヒカリエ側広場と青山側広場は、坂道の中腹に位置する立地特性から、段差を使ったベンチなどで「憩いのある空間」を整備。季節感の感じられる植栽を配置するほか、組合構成員でもあるギャラリー「NANZUKA」がキュレーションを担当し、パブリックアート作品も展示する予定。

 2024年5月末に完工予定。ビル名称の決定を記念し、「渋谷アクシュ」の名称に込めた思いをテーマにしたアートプロジェクトの作品を30日から、現地の仮囲いに掲出する。

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