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渋谷・道玄坂に「すし居酒屋台所家」 閉店した回転ずしのコンセプト引き継ぐ

「新しい形で長く続けられるように」と意欲を見せる玉山理氣社長

「新しい形で長く続けられるように」と意欲を見せる玉山理氣社長

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 すし居酒屋「すし居酒屋台所家 渋谷本店」(渋谷道玄坂2、TEL 03-6809-0341)が渋谷・道玄坂にオープンして1カ月がたった。経営は燦(松濤1)。

すしや揚げ物など提供するメニュー

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 1979(昭和54)年~2020年5月に同所で営業していた回転ずし店「すし台所家」のコンセプトを引き継ぐ同店。同社社長の玉山理氣(りき)さんの両親がにオープンした「すし台所家」は、「渋谷で一番コスパの高いすしが食べられる店」をコンセプトにすしを提供。2002(平成14)年にオープンした三軒茶屋店はテレビドラマ「孤独のグルメ」に取り上げられたこともある。

 昼から深夜まで営業し1日700人近くが来店し行列ができるなど繁盛していたが、コロナの影響で売り上げは最大で90%減少。苦渋の決断で閉店した。その後は、海鮮メニューを提供する居酒屋を営業するなどしてきたが、常連客からすしの復活を望む声もあり、リニューアルを決めた。

 店舗面積は約50坪。以前とはレイアウトも変え、席数も増やし8席を用意。回転ずしのレーンは2020年の閉店時に破棄していたこともあり、テーブル中心の客席となっている。当時の職人がいないこともあり、シャリ玉を作るマシンを新たに導入した。

 メニューは「すし台所家」に「可能な限り」近付けられるように商品構成などを整えた。握りずしは2貫165円~用意し、とろマグロ(中トロ、385円)などは豊洲市場内から仕入れる天然の本マグロを使う。当時人気だった「バラチラシ」(880円)、ぶり大根(539円)などもラインアップ。そのほか、揚げ物や焼き物など居酒屋として幅広いメニューを扱う。ドリンクは日本酒や焼酎、ビール(539円~)、サワー、果実酒(429円~)、緑茶や玄米茶など割り茶5種類を用意する「お茶ハイ」の飲み放題(60分605円)などを用意する。料理・ドリンクそれぞれ1品以上注文制。客単価は食事・飲みそれぞれの利用で異なるが3,500円程度。

 リニューアルに当たり、「すし台所家」の閉店時も惜しむ声があったなか、SNSで「チャレンジしてほしい」「支援したい」という投稿を目にしたことからクラウドファンディングで支援を募った。目標金額の100万円は18日で達成し、最終的には96人から約112万円が集まった。オープン後は来店客から「頑張って」という声もかけられた。

 玉山さんは「クラウドファンディングを含めて応援して下さる方がいて、SNSで(復活を)喜んでくれている投稿も見て身が引き締まる思い」と感謝の言葉を口にし、「新しい形で長く続けられるよう、お客さんにも喜ばれるような店にしていきたい」と意欲を見せる。

 現在の営業時間は17時~23時30分(金曜は翌0時30分まで、土曜は16時~翌0時30分まで)。日曜定休。

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