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つば九郎、明治神宮外苑内に「ハウ巣」完成 借地1LDK、「いじひたいへん」

つば九郎の「家」となる「つば九郎ハウ巣」

つば九郎の「家」となる「つば九郎ハウ巣」

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 プロ野球球団「東京ヤクルトスワローズ」の球団マスコット・つば九郎の「とりごや(家)」となる施設「つば九郎ハウ巣」が10月11日、明治神宮外苑敷地内にオープンする。

好立地の借地で「いじひがたいへんです」とコメントしたつば九郎

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 つば九郎が国内のプロスポーツで初めてホーム試合2000試合「出場」を達成した(8月5日)ことを記念し、2018(平成30)年から同球団のトップスポンサーを務めるオープンハウスグループ(千代田区)が企画したもの。つば九郎自身、昨年春季のキャンプで「とりごや たてて。」(原文ママ)と要望を出していた。

 場所は本拠地の神宮球場から「好立地」として探した、同球団の公式ショップの「つば九郎店」の前。既存建物を同社が借りてリノベーションした。1階建てで、敷地面積は約40平方メートルの1LDK。工事期間は約2カ月。総工費は約3,000万円。

 建設に当たり、外観デザインは投稿サイト「GENSEKI」で一般公募し、集まった209作品の中から、つば九郎本人が選んだ。建築法基準法遵守の観点から、同社が最優秀賞1作品をベースに、副賞2作品の一部分などを参考にした合作でデザインをした。

 つば九郎の「要望だった」和テイストを基調に仕上げた。外観は球団カラーである青と緑を基調にし、エントランスはつば九郎の顔の形にして、口の中に入っていくようなデザインに仕上げた。没入できるよう開口部は高さ約160センチと、大人にとっては少し低めにした。店頭には実際に座れる縁側も設け、脚の1本は木を削ってバッドの形にし、周辺には関ヶ原の木曾石を置く。設置するライトは、つば九郎の口から電球が出ているようなデザインにした。屋根の一部には芝生を使い、棟屋部はツバメの巣をイメージしてわらで囲い、球団のヘルメットを装飾。本物のツバメが来てほしいと、わらの巣を用意するほか、施設前にはつば九郎にファンレターを出せるポストも設置した。

 施設内は、キッチン・ダイニング、リビング、寝室をイメージ。寝室は、畳の部屋に敷きっぱなしの万年床に加え、競馬新聞やビール、つば九郎が選んだ冷ややっこや枝豆などのつまみを置くちゃぶ台などを配し、つば九郎の「生活」が垣間見えるようにした。

 エントランス近くのキッチン・ダイニングエリアには、球団の応援グッズで知られるミニ傘や、過去のつば九郎の写真を飾るスペース、巣に入っているような写真が撮れるフォトブース「巣ポット」などを用意。職人が手描きしたトリックアート(幅4メートル高さ4.2メートル)は、売り子となったつば九郎がビールを注ぐグラスの中に入った写真が撮れる。リビングエリアには、練習で使ったボールや、つば九郎や村上選手、古田敦也さんなど球団の過去・現在の選手のサイン入りボールで「YS」をかたどったボードも設けた。壁面一部はスケッチブック風のデザインにして、ファンレターの返答をつば九郎が書くスペースを作った。

 今月17日ごろからは、同所限定のクラフトビール「つば九郎ビール」(1本500円程度)を販売予定で、事業費を除いた売り上げは野鳥保護の資金に寄付する予定となっている。

 スポーツの日である10月10日にはお披露目式典が行われ、つば九郎も来場。「しゃくちです」「いじひがたいへんです」としながらも、「じゅうみんひょう、うつさないと」と完成を喜び、「CSあるけどあつかってね」と報道陣に呼びかけた。希望した鳩時計が予算の都合上ぬいぐるみを設置するのみにとどまったことを聞くと、56号本塁打などを記念し同社から「3億円の家」が贈られることが決まっている村上宗隆選手を引き合いに出し、「むらかみくんからけずろう」(以上、原文ママ)と提案した。

 オープンハウスグループ事業開発部・クリエーティブディレクターの矢野智之さんは、さまざまなポイントでつば九郎を感じられる要素を取り入れていることから、「自分なりの楽しいポイントを見つけていただければ」と話した。

 公開時間は11時~19時(当面)。入場無料。

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