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渋谷でバンド「QUEEN」結成50年展 衣装などの展示、ライブ映像上映も

1982(昭和57)年の西武球場でのライブ映像に照明演出などを加える「Immersion Theater」

1982(昭和57)年の西武球場でのライブ映像に照明演出などを加える「Immersion Theater」

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 ロックバンドQUEEN(クイーン)結成50周年を記念した展覧会「QUEEN50周年展-DON’T STOP ME NOW-」が現在、西武渋谷店モヴィーダ館(渋谷区宇田川町)6階・7階で開催されている。主催はシンコーミュージック・エンタテイメントなどで構成する実行委員会。

通称「白鷺ルック」と呼ばれるウエディングドレスから着想したマーキュリーの衣装

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 1971年の、フレディ・マーキュリー、ブライアン・メイさん、ロジャー・テイラーさん、ジョン・ディーコンさんの4人となってから50周年となる今年。メンバーたち(事務所)からの依頼もあり実現した同展は、日本オリジナルの企画となる。レコードショップが点在しライブハウスも多く「音楽の街」と言われた街であり、クイーンの音楽を「若い人にも聞いてほしい」と若者文化の街でもある渋谷で開催。「過去のバンドではなく、これからも続いていく」という思いを込めてサブタイトルに「DON’T STOP ME NOW」を付けている。

 「体験型」の展覧会となる同展では、公式のレプリカとなる衣装や資料を展示するほか、バンドの未公開写真や映像、メンバー本人や関係者のコメントの映像上映、フォトスポットなどを展開。各所でクイーンの楽曲をBGMで流す。展示物などのキャプションを極力減らしているが、展示にまつわるエピソードなどを掲載する当時の音楽雑誌風のタブロイド冊子「QUEEN TIMES」を無料配布している。

 6階は「シーン」1~7でバンドの歴史を振り返る。オープニングには、ターニングポイントになった時期など50年の歴史をまとめた映像で1971年に「タイムスリップ」させる。1970年代の英ロンドンの街並みをイメージした「シーン1」の「クイーンの原点」エリアでは、4人の幼少・少年期などの写真でメンバー4人を紹介するほか、デビュー期に出演したライブハウス「marquee club」にも触れる。

 続く「『ボヘミアン・ラプソディ』の誕生と飛躍」は、マーキュリーの自宅で撮影した最初のアーティスト写真や1975(昭和50)年の初来日時の取材音声などを展示。初来日に向けメンバーに行ったアンケート用紙は本物で、手書きの答えやサインも入っている。マーキュリーの「好きな食べ物」の欄には「てりやき」と書かれていることなども見られる。来日公演でも着用していた、ウエディングドレスから着想した通称「白鷺ルック」と呼ばれるマーキュリーの衣装も並ぶ。コーラスなどが多い「ボヘミアン・ラプソディ」のマスターテープのトラックシートは、多くのトラックがボーカルに使われているのが特徴。トラック名や落書きはマーキュリーが書いたという。

 シーン3「世界のチャンピオンに」エリアは、1979年発売のライブアルバム「LIVE KILLERS」のジャケット写真のフォトスポットや、同時代のステージセット、全面スパンコールのマーキュリーの衣装などを展示。南米ツアーやバンドを休止しソロ活動に専念した時期の「新たな挑戦」エリアでは、ライブの打ち上げや新作発売記念などさまざまなパーティーでの写真を集めた一角もつくった。

 1985年7月に開かれたチャリティーライブ「ライブ・エイド」の映像を上映する「ライヴ・エイドの軌跡」に続く「絶対王者の自信と誇り」では、1986年に行った「マジック・ツアー」の初日公演のアンコールでマーキュリーが着用した深紅のベルベットにオコジョの毛皮が突いたマントと王冠などを展示。マーキュリーが制作中に自身の病を打ち明けたといわれているアルバム「The Miracle」も紹介する。

 最後の「フレディとの別れ、そして伝説のクイーンへ」では、バンドが1979年~1993年まで所有し1995年まで使っていたスイスのマウンテン・スタジオでのレコーディング時にマーキュリーが滞在していたホテルのメモ帳に書いた歌詞なども並ぶ。アルバム発売後もツアーをすることなくレコーディングを続けるなどした、没後30年を迎えたマーキュリーの「生き様」も紹介。今年10月に撮影されたメイさんがマーキュリーや日本について語る映像も上映する。

 7階では、昨年「QUEEN+Adam Lambert」として来日した際に使ったテイラーさんのドラムスティックや、メイさんがギターを弾く際にピック代わりに使っているイギリスの旧硬貨である6ペンスの展示や、メイさん、テイラーさん、ディーコンさんの現在の活動を紹介。150 インチの 4 面マルチスクリーンと音響、楽曲に合わせた照明演出でライブ感を演出する「Immersion(=没入) Theater」では、映像作品が現在は廃盤となっている1982(昭和57)年の西武球場でのライブのダイジェスト映像を上映する。

 開催時間は11時~21時(12月31日は19時まで、1月1日~3日は20時まで)。日時指定チケット料は、当日=(窓口購入)平日一般2,000円、学生1,400円、土曜・日曜・祝日一般2,200円、学生1,600円ほか。2022年2月13日まで。

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