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渋谷で東日本大震災テーマの「羽生結弦展」 10年を前に、衣装展示も

被災時に羽生選手一家が過ごしたスペースを表現した展示(床面)も

被災時に羽生選手一家が過ごしたスペースを表現した展示(床面)も

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 「羽生結弦展 共に、前へ 東日本大震災 あの日、そして今」が12月16日、渋谷区文化総合センター大和田(渋谷区桜丘町)2階のギャラリー大和田で始まった。主催は日本テレビなどで構成する実行委員会。

震災をテーマにしたプログラムで実際に着用した衣装

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 東日本大震災から10年を迎えるに当たり、「一緒に前に歩んでいこう」と思いを込め開催する同展。宮城・仙台市出身の羽生選手は、2011(平成23)年3月11日、地元のスケートリンクで練習中に被災。自宅は全壊と判定を受け、自身も避難生活を送った。羽生選手が撮影した避難所(体育館内)の写真や、羽生選手一家4人が避難所で過ごした「2畳足らず」のスペースを表現した展示もしている。

 岩手・陸前高田市の「奇跡の一本松」、一時閉鎖された仙台空港、宮城・石巻市、福島・南相馬市など震災当時の写真と共に津波の被害や、福島県民は4万335人が県内外で避難生活を行っている(今年3月時点)など現在の状況を紹介。羽生選手が毎年被災地を慰問する姿を追っていた日本テレビの情報番組「News every.」の映像をキャプチャーしたパネルなどで構成し、「自分たちの住んでいた町が崩壊していく 悔しさを感じた」「いろんな人たちの気持ち 思いがある 自分が感じた思い・聞いたことを少しでも広げて行けたら」など羽生選手の言葉も記載。羽生選手直筆の「共に、前へ」というメッセージも飾っている。

 場内には、羽生選手がフィギュアスケートの大会で実際に着用した衣装も展示。東京大震災の鎮魂歌「天と地のレクイエム」(2015年)、震災の日、停電の中見上げた空に浮かんでいた星から得た「絶望の中で感じた希望の光」を胸に2017(平成29)年の平昌オリンピックのエキシビションで踊った「ノッテ・ステラータ(イタリア語で満天の星)」など、震災をテーマにしたプログラムの衣装となる。

 会場ではソーラーライト(3,850円)や手回し充電器付きラジオ(4,620円)などの防災グッズや、羽生選手の衣装デザインを元にしたシュシュや扇子、手鏡などのセット(8,100円)などのグッズも販売している。

 開催時間は10時~20時。入場無料(Peatixでの事前予約が必要)。1月17日まで(今月29日~1月3日は休館)。入場時には検温・手指消毒などの協力を呼び掛ける。

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