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サンロッカーズ渋谷、秋田に勝利 接戦も一度も逆転許さず

ゴール下で体を張り続けたチャールズ・ジャクソン選手(右)

ゴール下で体を張り続けたチャールズ・ジャクソン選手(右)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が10月28日、秋田ノーザンハピネッツ(同、秋田)と戦い89-86で勝利した。会場は墨田区総合体育館、入場者数は制限付きで900人。

ホーム戦デビューを果たしたジェームズ・マイケル・マカドゥ選手

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 互いに激しいディフェンス(DF)を持ち味とする中、伊佐勉ヘッドコーチ(HC)は「うちのDFに対して準備してきているだろうし、秋田のスターティングを見てアイデアが浮かんだ」と、立ち上がりでゾーンDFを敷いた。リードを許す中、広瀬健太選手は連続で秋田のオフェンス(OF)を止め、関野剛平選手がオフェンスチャージングを取るなどDF力を買われている両選手が好守を見せる。OF面では、立ち上がりからチャールズ・ジャクソン選手がリバウンドからの得点などゴール下で強さを見せた。

 第2クオーター(Q)中盤には一時15点差を付けるが、秋田のゾーンDFに「OFを遂行しようとするあまり横しか向いていなかった」(伊佐HC)と得点が停滞する時間が見られた。後半序盤に掛けジリジリと詰め寄られる中、ライアン・ケリー選手はミスマッチを生かしたゴール下や3ポイント(P)シュートで得点を重ね、ブロックショット(シュートブロック)も見せた。第3Q 3分53秒には「ゾーンに手こずっていたので、そろそろ決めたいと狙って動き」フリーを作った石井講祐選手が3Pを決めるなどして再び点差を2桁にし、秋田にタイムアウトを取らせた。

 最終Qも競った展開が続く中、伊佐HCは「焦るな」と伝えたと言い、リングへのアタックやゴール下で体を張りファウルを誘発し、得たフリースローを高確率で決めリードを保つ。第3Qは秋田にリバウンドを取られる場面が目立ったが、最終Qには再び全員でリバウンドに飛び込む姿が見られ、終盤には「OFリバウンドでつなぐことを期待」(伊佐HC)して起用された渡辺竜之佑選手も、その思いに応えるプレーを見せた。残り17.4秒で秋田がタイムアウトを取ると、SR渋谷は「3Pとバスカン(バスケットカウント)だけは防ごう」と確認。ゴール下のシュートを許し88-86とされるが、秋田がファウルゲームをしてくる中、ケリー選手にボールを託し、フリースローを獲得。1本をしっかりと沈め勝ちきった。

 試合終盤にはジャクソン選手がチームメートに声を掛け、手をたたき鼓舞する姿が見られた。「(終盤は)一番苦しい時間帯だが一番集中しなくてはいけない時間帯。戦い続けようと声を掛け、自分自身もモチベーションを高めていた」と言う。終了を告げるブザーが鳴り響くと、「接戦が続く中、変わらずチーム一丸で戦っていていたので努力が報われた。本当に大きな勝利でうれしさが爆発した」と声を上げて喜んでいた。この日は2ポイントシュート70%など19点をマークし「いいパフォーマンスできた」と自己を評価しつつ、10本取ったリバウンドに対しては「もっと取れた」と貪欲な姿勢を見せた。

 伊佐HCは「秋田の強度の高いDFに外に追いやられて苦しい時間帯もあったが、点差を詰められても逆転されなかったことは大きい。力強いプレー、メンタルで戦い抜けた」と勝利を喜んだ。来週はバイウイークとなるが、「DFの細かい所などを練習したい」と話した。

 ホームデビュー戦となったジェームズ・マイケル・マカドゥ選手は、ファンからひときわ大きな拍手で迎えられた。コンディションが整っていないことやチームルールが落とし込めていないことから、この日は16分程度の出場となったが、第1Qにはブザービーターとなるタフな3Pを沈めたり、体勢を崩しながら得点を決めたりして能力の高さを見せた。マカドゥ選手のコンディションについて、伊佐HCは「全然走れていないので40%くらい」と見る。

 次節は11月7日・8日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で京都ハンナリーズと戦う。

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