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東急百貨店東横店閉店に向け「青ガエル」ラッピング列車運行

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 東急東横線で3月6日、今月末で営業終了する「東急百貨店東横店」のクロージングを盛り上げるプロジェクトの一環として、PRトレイン「NO END 東横 渋谷ターミナル号」の運行が始まった。

PRトレイン「NO END 東横 渋谷ターミナル号」ヘッドマーク

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 1934(昭和9)年、東横線渋谷駅と直結するターミナルデパート「東急百貨店東横店東館(当時、東横百貨店)」が開業。1954(昭和29)年に「西館(当時、東急会館)」、1970(昭和45)年に「南館(当時、国鉄渋谷駅西口共同ビル)」が開業し、東横店は山手線、銀座線、東横線、井の頭線をつなぐターミナルデパートとして長年親しまれてきた。再開発事業の進捗(しんちょく)に伴い、2013年3月の東館閉館に続き、今月31日に西館・南館も営業を終了し、東横店は85年間の歴史に幕を下ろす。

 今回のPRトレインは、緑の塗装と丸みを帯びた外観で「青ガエル」と呼ばれて親しまれた「旧5000系」をモチーフに、現在の5000系にラッピング加工を施した車両を使用。先頭車両には、「NO END 東横 渋谷ターミナル」のメッセージと共に、開業当時の西館と青ガエルのイラストが描かれたヘッドマークを付ける。「久しい過去に始まって、変わらず続くこと」を意味する「NO END」というキーメッセージは、かつて西館9階にあった劇場「東横ホール」に下がっていた、彫刻家イサム・ノグチがデザインした緞帳(どんちょう)の作品名から取ったものだという。

 同プロジェクトメンバーの一人、東急電鉄の金子貴弘さんは「今回、東横店の閉店はまさに緞帳を下ろすことを意味するが、渋谷のターミナルが無くなるわけではない。イサムさんの思いと同じく、NO ENDには終わりではなく、これからも続くという意味を込めている」と思いを語る。

 車内では、85年間の東横店の歴史を振り返るポスターを掲出するほか、車内ビジョンで東急百貨店の懐かしいテレビコマーシャルなどを上映する。

 「車内のポスターは東横店だけではなく、ターミナルの変遷も知っていただきたいという思いから、懐かしい写真をたくさん載せている。期間中に『NO END 東横 渋谷ターミナル号』を見つけて乗っていただければ」と呼び掛ける。

 ラッピング列車の運行は、東横店の営業が終了する3月31日まで。

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