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渋谷パルコで「レゴブロック」で作る世界遺産展 2万ピース「ナスカの地上絵」など

作品の上に設置されたアクリル板に乗って上から見下ろせる「ナスカとパルパの地上絵」

作品の上に設置されたアクリル板に乗って上から見下ろせる「ナスカとパルパの地上絵」

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 レゴブロックで緻密に再現された「世界遺産」の新作が並ぶ「PIECE OF PEACE『レゴブロック』で作った世界遺産展」が2月22日、「渋谷PARCO(パルコ)」(渋谷区宇田川町)で始まる。会場は、4階「PARCO MUSEUM TOKYO(パルコミュージアムトーキョー)」。

舞台を支える柱など細部にこだわった「清水寺」

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 2003(平成15)年に始まり国内外で約300万人を動員している同展。レゴブロックで作る世界遺産をメインに、クリエーターらがレゴブロックを使って創作した作品などを展示する。チャリティー企画として会場に募金箱を置き、入場料・グッズ売り上げの一部と共に、日本ユネスコ協会連盟が行う修復などの世界遺産活動に寄付している。

 レゴブロックで緻密に再現された「世界遺産」は、レゴ公認モデルビルダーをはじめ、国内外の「ファンビルダー」が制作。今回渋谷パルコに登場する新作の世界遺産のうち、アンコールのナーガ・シンハ像(5000ピース)は新灰色と旧灰色を組み合わせることで、経年による風化を表現する。5万8000ピースで作られたノートルダム大聖堂(パリのセーヌ河川)は、100分の1程度のスケールで制作。バラ窓などのステンドグラスは透明なパーツで表現し、造られた年代の違いから異なる建築様式の西口正面の入り口3つも表現した。

 1万3500ピースで作った伊・アマルフィ海岸はポジターノという町にフォーカス(サイズは90センチ四方、高さ最大50センチ程度)。等高線の入った地図を基に岩山や立ち並ぶホテル、観光名所「サンタ マリア アスンタ教会」など街並みを作り上げた。一部を切り取って作った5万ピースのビクトリアの滝(高さ50~60センチ、約1メートル四方)は、透明なパーツで水を表現している。3万5000ピースの清水寺(古都京都の文化財、高さ85センチ、約1メートル四方)は総重量約100キログラムあり、舞台を支える柱や本堂の出世大黒天など細部もリアルに作った。

 今回は体感型となる作品も登場。グレートバリアリーフは、カクレクマノミやナミダクロハギなど12種類の魚を作り、透明なパーツを使い土台の下からライトを当て海の中を表現。作品の中に入って写真を撮れるようにした。大阪大学のレゴ部が手掛けた「ナスカとパルパの地上絵」は、ハチドリやサル、クモ、巨人など9つの絵を制作(全体で2メートル30センチ四方)。作品の上に、人が乗れるように透明のアクリル板を設置することで絵を真上から見られるようにした。インドの山岳鉄道群は、プログラミングで列車が1分おきに動くようになっている。

 既存作品では、自由の女神像、ロスキレ大聖堂、縄文杉(屋久島)などを展示。サクラダ・ファミリア(アントニ・ガウディの作品群)は現在行われている建築計画の進捗(しんちょく)に合わせてリビルドする計画で、レゴブロックで作ったクレーンが以前から加わっている。

 このほか、伊勢エビ入りのおせち料理(和食:日本人の伝統的な食文化)、男鹿のなまはげ(来訪神:仮面・仮装の神々)などレゴブロックで作った「無形文化遺産」のモデル作品も初登場。「レゴブロック×アート」「世界遺産×アート」をテーマに、ミニチュア写真家・田中達也さん、アニメ監督やメカニックデザインなどを手掛ける河森正治さん、クリエ―ティブスタジオTomatoのジョン・ワーウィッカーさん、写真家・石川直樹さんとコラボレーションしたコーナー、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の協力で宇宙から見た世界遺産の映像を上映するコーナーなども展開する。

 同フロアのパブリックスペースには、1万ピースで作られた旧渋谷パルコ(パート1・3)、現在の渋谷パルコ、首里城(琉球王国のグスク及び関連遺産群)も展示している。

 開催時間は10時~21時(最終入館は閉館の30分前まで、最終日は18時閉場)。入場料は、大人(中学生以上)=300円、小学生=150円、小学生未満無料(渋谷・池袋2会場セットは大人=500円ほか)。3月15日まで。

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