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東京都写真美術館で「ポーランド映画祭」 国交樹立100周年記念

ポーランド映画初の米アカデミー賞外国映画賞受賞作となった「イーダ」(パヴェウ・パヴリコフスキ監督、2013年)より

ポーランド映画初の米アカデミー賞外国映画賞受賞作となった「イーダ」(パヴェウ・パヴリコフスキ監督、2013年)より

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 「ポーランド映画祭2019」が11月10日から、東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内)で開催される。主催はポーランドの文化・国家遺産省傘下の国立文化機関アダム・ミツキェヴィチ・インスティテュートほか。

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 ポーランドのイエジー・スコリモフスキ監督が監修する同祭は、2012(平成24)年に始まり今年で8回目を迎える。今年は、日本・ポーランドの国交樹立100周年記念事業の一環として開催する。

 今回は8プログラムを用意。「日本・ポーランド国交樹立100周年」プログラムは、フョードル・ドストエフスキー著「白痴」を原作に、アンジェイ・ワイダ監督が脚色・演出を手掛けた舞台を映画化した「ナスターシャ」(1994年)など4作品で構成。ワイダ監督の作品は、「アンジェイ・ワイダの世界」プログラムでも短編2作品を紹介する。

 「ポーランド民主化30周年記念」プログラムでは、共産主義政権下で製作されたコメディー「月曜日が嫌い」(タデウシュ・フミェレフスキ監督、1971年)と、民主化約30年後に製作されたシリアス・ドラマで本年度のアカデミー賞監督賞・撮影賞・外国語映画賞候補となった「COLD WAR あの歌、2つの心」(パヴェウ・パヴリコフスキ監督、2018年)の2作を上映する。

 ポーランドの「今」を紹介するプログラム「ポーリッシュ・シネマ・ナウ!」では、スラップスティック(どたばた)コメディー「ユリウシュ」(アレクサンデル・ピェトシャク監督、2018年)、実際の事件を題材にした政治スリラー「ソリッド・ゴールド」(ヤツェク・ブロムスキ監督、2019年)、トライアスロン選手イェジー・グルスキさんの半生に基づく実話ドラマ「ザ・ベスト」(ウカシュ・パルコフスキ監督、2017年)など6作品ラインアップする。

 「追悼上映」では、昨年亡くなったカジミェシュ・クッツ監督の「沈黙の声」(1960年)、今年亡くなったリシャルト・ブガイスキ監督の「尋問」(1982年)を上映する。「アンコール上映」として、ポーランド映画初の米アカデミー賞外国映画賞受賞作となった「イーダ」(パヴェウ・パヴリコフスキ監督、2013年)を上映。同作は、1960年代初頭を舞台に、孤児として育てられた少女が自身の「出生の秘密」を知るために叔母と旅に出るストーリーになっている。

 「戦場のピアニスト」などで知られるロマン・ポランスキー監督短編集、ポーランド系ロシア人のアニメーション作家ヴワディスワフ・スタレヴィチ監督短編集の上映時には、即興音楽ユニット「シャザ」が上映に合わせて生演奏する。

 スコリモフスキ監督は「バラエティに富んだラインナップ。これらの作品を通し、ポーランドの過去と現在、そして未来をぜひ体感してください」(原文ママ)とコメントを寄せる。

 期間中は来日監督によるトークショーなども予定する。鑑賞料は、前売り券(2回券)=2,000円、当日券=一般1,500円ほか。月曜休館。今月23日まで。

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