ハロウィーンが明日に迫り、毎年渋谷駅周辺で多くの仮装した若者や外国人らを迎える渋谷区はツイッターなどの公式SNSも使い、引き続きマナーを守って楽しんでもらおうと注意を呼び掛けている。
器物破損や暴行、ゴミの大量放置など一部の来街者らによる犯罪・迷惑行為などが問題となってきたハロウィーン期間への対策として区は今年、路上での飲酒などを禁じる条例を施行。ハロウィーンに向けた警備などの対策費として補正予算約1億300万円も計上し、人出が増える直前の週末となった10月26日にも、警察と連携する形で100人以上の警備員を配置し警備に当たった。
ハロウィーン「本番」となる10月31日の夕方から深夜・未明に掛けても引き続き対策を強化。警備の最重要エリアとする渋谷センター街の「マクドナルド」付近を中心に、監視ポイントとして櫓(やぐら)10基以上を設け、日英2カ国語で路上飲酒や迷惑行為禁止などのマナー喚起を図るほか、仮設トイレの案内なども行う。
呼び掛けの中でも特に力を入れるのは、言い争いや騒ぎが起きやすい人の「滞留」について。長い時間立ち止まらないようにアナウンスはするものの、「写真を撮るのは楽しむ範囲。あくまでもトラブルに発生しそうな滞留の芽を摘むのが目的」(渋谷区広報)。例年、路上での飲酒や立ち小便などの迷惑行為が多発してきたセンター街の路地裏も、10カ所以上にバリケードを設け封鎖する。
仮装などを楽しむための対策では、例年通り「ハロウィンごみゼロ大作戦 in 渋谷」として、SHIBUYA109下の渋谷駅構内1、2番出口エリアに17時~22時、フィッティングルームを特設。仮設トイレは31日19時~翌8時、「MAGNET by SHIBUYA 109」裏の駐輪場とオルガン坂下駐輪場、ヨシモト∞ホール前、渋谷マークシティイースト大和田通入り口の4カ所に計60基を設置。ゴミを捨てるエコステーションは、ハチ公前広場、西武渋谷店A館前、宇田川交番前、東急百貨店本店前に設ける。
条例の施行を受け、今年はコンビニなど周辺小売店のほとんどが区の酒類販売自粛要請に応じたことなどから、多くの人でにぎわった26日も「ゴミの数や迷惑行為は(例年に比べ)格段に減った」といい、区は31日も来街者のマナーやモラルに訴える呼び掛けを続ける。