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松濤美術館で「廃虚」テーマの企画展 スクランブル交差点題材の作品も

展示する中で最も古いのは17世紀に描かれた作品(左)

展示する中で最も古いのは17世紀に描かれた作品(左)

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 廃虚をテーマにした作品を展示する「終わりのむこうへ:廃墟の美術史」展が現在、渋谷区立松濤美術館(渋谷区松濤2、TEL 03-3465-9421)で開催されている。

渋谷駅前スクランブル交差点を題材にした作品も

 西洋古典から現代日本までの廃虚・遺跡・都市をテーマにした作品73点を通して、「廃虚の美術史」をたどる同展。西洋美術の中では風景画の一角に描かれ続けてきたという「廃虚」。第1章の「絵になる廃虚:西洋美術における古典的な廃虚モティーフ」では、廃虚画を得意としていたというオランダのシャルル・コルネリス・ド・ホーホが17世紀に描いた、崩れかけた塔と人物の「廃虚の風景と人物」、天井が抜け落ちた回廊とローマ時代のパンテオンなどを描いた「廃虚のユベール」といわれた仏ユーベル・ロベールの「ローマのパンテオンにある建築的奇想画」(1763年)などで廃虚画の歴史を振り返る。

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 第2章「奇想の遺跡、廃虚」では、ローマとその周辺の遺跡や廃虚を題材にした版画集「ローマの古代遺跡」(ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ、1756年刊)、1740年代後半から30年にわたって制作した版画で構成する「ローマの景観」(同、1756年刊)の作品や、英南東部エセックスのハドリー城(ジョン・コンスタブル、1830~32年)、英ヨークシャーの廃虚化した教会を描いた「ハウデン共住聖職者教会の東端、ヨークシャー」(ジョン・セル・コットマン)など、ヨーロッパで廃虚を描くことが盛んになった18~19世紀の作品を中心に紹介する。

 第3章「廃墟に出会った日本の画家たち:近世と近代の日本の美術と廃墟主題」では、仏ロワール地方に現存する中世の廃城を描いたと考えられる「廃墟」(岡鹿之助、1962年)など、日本の画家たちの作品が並ぶ。

 最終章の第6章「遠い未来を夢見て:いつかの日を描き出す現代画家たち」では、渋谷駅前スクランブル交差点を題材にした「Foresight: Shibuya Center Town」(元田久治さん、2017年)、渋谷駅前スクランブル交差点と古代遺跡の交差点のイメージを重ねて描いた「交差点で待つ間に」(野又穫さん、2018年)なども並ぶ。

 1月26日には、学芸員による「渋谷と廃虚」をテーマにした特別講座を予定する。定員は80人。

 開館時間は10時~18時(金曜は20時まで、入館は30分前まで)。入館料は、一般=500円、大学生=400円、高校生・60歳以上=250円ほか。1月31日まで。

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