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スパイラルで「窓」テーマの展覧会 研究者・アーティストら12人参加

「窓」を多角的に研究した成果を紹介する場内

「窓」を多角的に研究した成果を紹介する場内

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 スパイラル(港区南青山5、TEL 03-3498-1171)1階・スパイラルガーデンで9月28日、「窓」をテーマにした研究とアートの展覧会「窓学(まどがく)展-窓から見える世界-」が始まった。主催はYKK AP(千代田区)。

写真家ホンマタカシさんの作品

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 同社が2007年から展開している「窓学」の10周年記念となる同展。「窓学」は、研究者や建築家らと共に「窓」を学問として多角的に調査・研究する活動で、これまで17の大学や研究機関、延べ55人の研究者・建築家・アーティストが参加し、50以上のテーマで窓を研究してきたという。

 会場では、8人の研究者による過去の研究成果や、アーティスト3人が「窓」をテーマに制作した作品の展示、伊建築家ミケーレ・デ・ルッキさんの特別展示を行う。

 研究展示は、東北大学教授で建築評論家・五十嵐太郎さん=「サザエさん」「ドラえもん」「こちら葛飾区亀有公園前派出所」などの漫画から開口部に関する全シーンを抽出し、「窓」の役割を読み解く「窓の漫画学」、神戸芸術工科大学名誉教授・小玉祐一郎さん=著名建築家のアルヴァ・アアルトの自邸などの「窓」について風・光・熱のシミュレーション解析をし、環境の変化を映像で表現した「窓の環境制御学」、建築家で東京大学名誉教授・原広司さん=グリム童話やムーミン、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」などの物語や文学作品の中で表現される窓を抽出し、「窓」が示す想像力の射程の検討などを行う「窓のものがたり学」など。

 金沢21世紀美術館の常設作品「スイミング・プール」で知られるアルゼンチンのアーティスト、レアンドロ・エルリッヒさんは、「青山堂」のサインを付けた窓を吹き抜けのアトリウムにつるした新作インスタレーションを発表。写真家ホンマタカシさんは、建築家ル・コルビュジェが手掛けたラトゥーレット修道院の窓辺を実寸模型で再現した空間に、コルビュジェ作品の「窓」に焦点を当てて撮り下ろした写真を展示する。

 開催時間は11時~20時。入場無料。10月9日まで。

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