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渋谷・道玄坂上のデジタルもの作りカフェ「ファブカフェ」、店舗拡張・サービス拡充

新設したキッチン&イベントスペース

新設したキッチン&イベントスペース

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 渋谷・道玄坂上交差点近くのデジタルものづくりカフェ「FabCafe(ファブカフェ)Tokyo」(渋谷区道玄坂1、TEL 03-6416-9190)が8月5日、リニューアルオープンした。経営はロフトワーク(同)。

壁に開けた穴でつながるFabエリアとキッチン&イベントスペース

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 「Fabrication(ものづくり)」と「Fabulous(愉快な、素晴らしい)」という2つの意味が込められている「Fab」は、「ものづくり革命」として数年前からネットワークが拡大。同店は、同社とクリエーティブディレクター福田敏也さんプロデュースの下2012年にオープンし、月間約4000人が来店している。現在「ファブカフェ」業態は、台湾・台北、スペイン・バルセロナなどにもオープンしている。

 店舗面積は約175平方メートルに拡張。店内では積極的にイベントも行っているが、イベント開催時は参加希望者であふれ「貸し切り状態になってしまう」ことも多かったことから、余地を作ることで参加者以外の来店客らもイベントの様子を見られるようにしたいと考えた。ファブカフェの本質を「モノ作りを通じたコミュニケーションの創出」と捉えていることから、さまざまな場所・ものの「見える化」を図った。

 カフェカウンター、Fabエリアに加えて、隣接する区画との壁に穴を開けてキッチン&イベントスペースエリアを増床した。同エリアの床や壁などの木製品には飛騨から取り寄せる国産木材を使い、エリア中央にはオープンキッチンを設置。壁面には制作作品などが見られる、65インチのモニター6台を並べたマルチディスプレーウオールを作った。

 レーザーカッターや3Dプリンター、ミシンなどに加え、FabエリアにはUV-LEDプリンター「LEF-12」を新たに備え、革や石などへの印刷にも対応。事前予約制の「Fabサポートカウンター」も新設した。店頭には、新たな接客スタッフとして感情認識型「Pepper(ペッパー)」を配置し、カフェの「お薦めメニュー」やデジタル機器の説明ができるようにした。カフェカウンターはフルフラットにし、バリスタらの作業風景も見えるようにした。スタッフは、ファッションコワーキングスペース「coromoza」(神宮前6)とコラボレーションしたエプロンを着けている。

 コミュニケーションファクターとして「食」も重視し、フードメニューはフードデザイナーのモコメシ(小沢朋子)さんにプロデュースを依頼。特に野菜に注力し、国産食材を使った料理をラインアップ。12種類の野菜はサラダかサンドイッチ(いずれも850円)を選べるほか、ドレッシングはベース・ビネガー・オイルをそれぞれカスタマイズできる。トッピングは、スパイシーグリルドチキン(300円)、ブルーチーズ(250円)、ゆで卵(150円)など12種類用意する。ディナー(平日18時~、日曜17時~)には、自家製ソーセージと豆、野菜のトマト煮込み(1,400円)などのストウブ料理も提供する。

 スペシャリティーコーヒーのコーヒーは、空気圧で抽出する「エアロプレス」で提供するシングルオリジンコーヒー(550円または600円)や、マシュマロラテ(500円)、アメリカーノ(450円)などのエスプレッソドリンクで提供。野菜をベースにしたスムージー(600円)は、小松菜・キウイ・レモンの「グリーン」、パプリカ・オレンジ・バナナの「イエロー」など4種類を用意。そのほか、米サンフランシスコの紅茶「マイティーリーフティー」(480円)、クラフトビール(800円~1,000円)もそろう。

 「当店からファブカフェは始まったので、フラッグシップでありたいし、そうでなくてはいけない」と話すロフトワーク諏訪光洋社長。木材を取り寄せた飛騨は今後「ファブカフェ」がオープンを予定している場所でもあり、「ソーシャルイシュー、ローカルイシューにも取り組んでいくという、意思表明でもある」といい、「グローバルで増えていく中、日本から何を発信し共有していくのか。日本のローカルは課題もあるが強みにもなる。(ワークショップなどで)地方のことも伝えられる場所でもありたい」と意欲を見せる。

 営業時間は10時~22時(日曜・祝日は20時まで、今月14日までは18時まで)。

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