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自分らしいライフスタイルを求めるクリエイターは いま、移住先として「鹿児島市」に目を向けている

提供:鹿児島市 制作:シブヤ経済新聞/取材・執筆:二宮良太

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鹿児島市では移住先としての魅力を体験してもらうため、2022年9月から、同市への移住を検討するクリエイターを対象に、「かごしまお試し移住プログラム」の募集を開始した。

地域企業での副業体験や市内で活動するクリエイターとの交流会などを通じ、移住後の生活や仕事の環境を体感できるプログラムだ。

価値観の多様化やデジタルツールの進化により、自分の望む仕事や生活のスタイルを実現しやすい社会になりつつある。今や大都市に住んで働き続けることは選択肢の1つに過ぎず、自然豊かな地方を拠点として自分らしいライフスタイルを求める人も増えている。そんな生き方に関心のあるクリエイターにとって、地方移住は興味深い選択肢の1つになるかもしれない。近年、移住先として注目される鹿児島市の生活やビジネス環境を具体的に見ていこう。

食、自然、歴史、文化――多様な魅力に彩られる鹿児島市を知る

「鹿児島」と聞いて、最初に何を思いつくだろうか。桜島、西郷隆盛、薩摩藩、芋焼酎、黒豚、さつま揚げ……。人それぞれイメージは異なるだろうが、パッと頭に浮かぶものがこれほど多い地域はそう多くはないのではないか。食や自然、歴史、文化など多様な魅力にあふれていることが、近年、鹿児島市が移住先として注目されている背景にある。

鹿児島市は九州南端近くに位置し、東側は日本百景の1つに数えられる鹿児島湾(錦江湾)に面する。県庁所在地かつ中核市(人口20万人以上)でありながら、市域に占める森林率は50%を超え、鹿児島のシンボルである桜島もその全域が市内に含まれる。まさに海と山に包まれたロケーションで、市民にとって自然と親しむ体験はごく日常的なものとなっている。

こうした豊かな自然がもたらす恵みが、豊富な食材だ。鹿児島県は全国でも指折りの農林水産業がさかんな地であり、とくに農業産出額は北海道に次ぐ2位をキープ。個別の品目を見ると、豚や和牛の飼養頭数、ブリ類の養殖生産量、サツマイモ生産量などは、いずれも全国トップを誇る。これらの地元産の素材を用いた名物が多いうえに、生産地が近いため、スーパーや商店で安くて良質な食材を入手できるのは地域住民の特権だ。さらに、お酒好きにとって忘れてはならないのが芋焼酎だが、その銘柄数は県内で2000種を超えるといわれる。

高品質な豚肉の代名詞となっている鹿児島の黒豚。近年はアジア各国など海外輸出も増加している。 ©鹿児島市

市内では鳥刺しがスーパーで販売されているほど広く親しまれている。薩摩武士が闘鶏をさかんに行い、負けた鶏を締めて食べたことが由来という。© 鹿児島市

鹿児島の郷土料理に欠かせない魚であるキビナゴ。鮮度が落ちるのが早く、刺身で食せるのは産地が近い地域の特権だ。© K.P.V.B

さらにいうと、九州では別府や湯布院を擁する大分県の陰に隠れがちだが、じつは鹿児島は全国でも有数の湯どころとして知られる。鹿児島市の温泉源泉数は約270か所で、県庁所在地では全国1位。市内の銭湯の多くは温泉という贅沢な環境だ。

錦江湾を隔てて雄大な桜島を眼前に眺められる吉野公園。市内外には少し足を伸ばすだけで自然と親しめるスポットが数多くある。©鹿児島市

近年移住者が急増中。なぜクリエイターは鹿児島市を目指すのか

そんな多様な魅力に彩られる鹿児島市に、いま移住する人が増えている。鹿児島市によると、移住関連施策を通じた移住者は、2020年度は121人、2021年度は203人と増加をつづけている。この数はあくまでも市が移住相談などに応じた移住者であり、実際はもっと多いと考えられる。

鹿児島市への移住希望者が急増している要因は、コロナ禍を受けて地方志向が高まっている状況に加え、市の移住支援事業が充実していることも大きいようだ。たとえば、県外からの移住者に対して引っ越し費用等、最大20万円を支給する「鹿児島市移住奨励金交付制度」、東京23区内の在住者、在勤者が鹿児島市に移住して仕事をする場合、2人以上世帯で100万円が支給される「移住・就業等支援事業」をはじめ、移住者の就業や育児、住居探しなどを支援する制度は非常に手厚い。なかでも鹿児島市が積極的に誘致しているのが、クリエイティブ人材だ。クリエイティブ人材といっても職種は様々だが、鹿児島市では、個人の創造性や技術、才能を生かして付加価値を創出する人材と、クリエイターの範囲をかなり広くとらえている。具体的には、情報通信(ソフトウェア開発やインターネット付随サービス等)、映像・コンテンツ制作(出版や広告、ゲーム、アプリ、Web等)、デザイン(グラフィックや建築、インテリア、服飾等)、芸術(美術や音楽、演劇、イラスト等)などに携わる人材や、クリエイターとともに仕事をするプロデューサー、ディレクターなどを想定している。

鹿児島市では、クリエイティブ人材誘致の取り組みの一環として、市内に移住したクリエイターを対象に最大10万円まで事業所改修や設備投資に係る経費を助成したり、コニュニティ形成や事業を支援したりしている。さらに、鹿児島市が観光・文化交流協定を締結している渋谷区と2020年より「鹿児島×渋谷クリエイティブシンポジオン」を開催しているほか、9月には首都圏でUIJターンイベントを実施。「かごしまクリエイティブライフ」という移住を希望するクリエイター向けのWebサイトも設置するなど、情報発信にも力を入れている。

10月29日に渋谷ヒカリエで開催された「鹿児島×渋谷クリエイティブシンポジオン」では、鹿児島市の下鶴隆央市長と渋谷区の長谷部健区長による「クリエイティブシティのつくり方」をテーマとした対談が行われた。その中で下鶴市長は、「鹿児島には、和牛日本一に輝いた鹿児島黒牛、黒豚をはじめ、地鶏や魚など豊かな食に恵まれ、いいものがたくさんあります。しかし、付加価値率が全国でも非常に低く、これらの魅力を“稼ぐ力”に十分つなげられていないという課題を抱えています。そういった中で、鹿児島市では、かごしまデザインアワードやクリエイティブ人材誘致などクリエイティブ産業振興に取り組んでおり、今後も、鹿児島のいいものの魅力や物語を皆さんにお伝えして、価値を高められる人材を育て、誘致していきたい」と、クリエイティブ産業振興に力を注ぐ鹿児島市の姿勢をアピールした。

2022年10月29日に開催された「鹿児島×渋谷クリエイティブシンポジオン」で、鹿児島市の下鶴市長はクリエイティブ人材の誘致に注力していく方針を力強く語った。

鹿児島市でどう働き、どう暮らすか。移住後のライフスタイルを考える

東京など大都市に居住するクリエイターが鹿児島市への移住を考えた時、まず頭によぎるのは距離的な遠さではないだろうか。たしかに九州の南端に位置しており首都圏から近いとはいえないが、羽田空港からは飛行機で1時間50分、安い航空券であれば片道1万円以下で移動できることを考えると、アクセスは意外と良い。打ち合わせなどで時々東京に行くとしても移動時間や費用は大きな負担にはならないのではないだろうか。

大都市と同じクオリティの仕事ができる環境が整っているのかと心配する人もいるかもしれない。近年、市内にはコワーキングスペースが増えており、鹿児島市がクリエイティブ産業創出拠点施設として設置した「mark MEIZAN (マークメイザン)」はその代表的な施設だ。mark MEIZANは、「主要都市と同水準の環境整備」をビジョンの1つに掲げ、コワーキングスペースのほか、シェアオフィスやイベントスペースなどクリエイターのチャレンジを支える環境を提供しており、交流活動やセミナーイベントも数多く開催する。クリエイターの拠点としては申し分のない施設だ。

「mark MEIZAN」のコワーキングスペースや交流スペースとして利用できる空間。市内クリエイターの拠点として機能している。

「mark MEIZAN」では、大人数での会議や交流、イベントなどが可能なユーティリティスタジオも提供している。

クリエイターが鹿児島市に移住してからのワークスタイルには、多様なケースが想定できる。フリーランスとして地域の企業と一緒に仕事をしたり、東京や福岡などの大都市のクライアントから受注してオンラインでやり取りをしたり、あるいは原則テレワークで居住地は自由という企業に勤める人が鹿児島市に居を構えることも考えられるだろう。

中核市である鹿児島市は、相応の都市機能が備わっており、都会から移住した人にとって大きな生活上のギャップが生じないことはメリットの1つだ。いきなり大自然の中に移住するのとは異なり、それまでとさほど変わらない暮らしを維持しながら徐々に順応できる。市街地には、ショッピングモールもスポーツジムもアミューズメント施設もあるし、南九州最大の繁華街である「天文館」もあるから、都会的なライフスタイルを好む人もきっと満足できるだろう。そんな鹿児島市内でしっかりと生活基盤を整えてから、より豊かな自然体験を求めて県内の他地域との2拠点生活を送るといったライフスタイルも考えられるかもしれない。

南九州最大の繁華街である「天文館」は、多くの商店街が集まって賑わいのある町並みを形成している。

鹿児島市の中心市街地にある複合施設「センテラス天文館」。県内初出店となる魅力的なテナントが数多く入居しておりショッピングや飲食を楽しめるほか、まちなかで誰もが気軽に本と触れあえる、市立の「天文館図書館」も設立されている。

移住者だからできるクリエイティブな仕事とは――先輩移住者の声を聞く

せっかく鹿児島市に移住するのなら、地域の企業と仕事をしたいと考える人も多いはず。自分のスキルに合った仕事が見つかるかどうかは、むろん職種やタイミングなどにもよるが、先輩移住者の話を聞くとヒントが見えてくる。

広島と福岡のデザイン会社を経て、鹿児島市にUターン移住をしたデザイナーの二野慶子さんは、移住後に知り合った地元企業のクライアントと仕事をすることも多いと話す。「お茶や焼酎、さつま揚げといった製品のブランディングやロゴ制作を手がけることもあります。こうしたクライアントは、人づてに紹介されることがほとんど。鹿児島市は大都市と比べてクリエイターの数が限られるためコミュニティが形成されやすく、『その仕事ならあの人に任せるといいですよ』などと、自分の知らないところで紹介をしていただいて、どんどん仕事が広がっていきました」と、二野さん。

Uターン移住をしたデザイナーの二野慶子さん。

市外から移住してきたクリエイターだからこそ、鹿児島市の持つ潜在的な魅力に気づけることも多い。二野さんは、「市内には、まだ広く知られていないけど大きな可能性を秘めた素材がたくさんあります。地元の方々と一緒に、そんな素材の魅力を引き出して全国に発信したいという気持ちで仕事をしています」と思いを語る。

二野さんがデザインを手がけた鹿児島の菓子店の商品パッケージ。デザインの力で地域の魅力を全国に発信したいという思いで取り組んでいる。

二野さんが話す通り、鹿児島市に移住したクリエイターの多くが地域のコミュニティに支えられて仕事や生活を楽しんでいる。そんなコミュニティの形成に努める1人が、山梨県から移住をしてきた小林史和さん。小林さんは、はじめは地域おこし協力隊員として鹿児島県いちき串木野市にIターン移住。そこで編集企画など幅広い仕事を経験した後、鹿児島市内にカフェ「momoyori」をオープンし、現在はいちき串木野市との2拠点生活を送る。

山梨県から移住をしてきた小林史和さん。鹿児島市城山町の坂の上にカフェ「momoyori」をオープンした。

「自分自身が鹿児島に移住してから人の温かさやつながりに支えられたこともあり、人が集まって交流できる拠点をつくりたいと思ってカフェを始めました。クリエイターや学生が集まってわいわいと楽しむ中で自然と事業やイベントが立ち上がっていく。そんな場に育てたいと思っています」と、小林さん。

「山小屋」をコンセプトに一軒家をリノベーションしたカフェは、木の温もりを感じられるインテリアとなっている。土曜~月曜を中心に不規則に営業中。

鹿児島市への移住を考えるクリエイターに対しては、「鹿児島という土地を思い切り楽しんで、そこから生まれるインスピレーションを作品に反映すると、良い仕事につながるのではないでしょうか。鹿児島の人たちの気質を理解して、どういう創造性が求められているのかをよく考えると上手くいく気がします」と、小林さんはアドバイスをする。

小林さんの愛猫が来客のお迎えをすることも。店内から桜島を眺められるなど鹿児島を感じられる空間だ。

地域企業や地元クリエイターと交流できる「お試し移住プログラム」に参加を

移住先として鹿児島市が気になっても、いきなり移り住むのは、さすがにためらわれるかもしれない。そんなクリエイターに向けて、鹿児島市が全面的に企画・運営するイベントが、「ジョブケーション型かごしまお試し移住プログラム」だ。移住を検討しているクリエイターを対象に、2023年1月20日(金)~24日(火)の4泊5日の日程で、mark MEIZANでのリモートワークや地域企業での副業体験、市内で活動するクリエイターとの交流会などを実施し、生活環境やビジネス環境を体感してもらうプログラムとなっている。

産業創出課でクリエイティブ人材誘致事業を担当する田中華奈さんは、「移住は大きな決断ですから、生活や仕事の面で不安があるかと思います。この移住体験では、鹿児島市内の企業やクリエイターと交流するプログラムを充実させており、旅行に訪れるだけではできない体験をしていただけますし、移住後の仕事に生かせるネットワークを築くこともできるはずです。移住に関する不安や悩みには、私たちが親身になってお答えいたします。まずは気軽な気持ちで参加していただけると嬉しい限りです」と、クリエイターに対してメッセージを送る。

移住体験は、移住に対するハードルを大きく下げる最初の一歩になるはず。自分の望む生活や仕事のイメージを鹿児島の地でどう実現できそうか、実際に現地の人と交流し、仕事の環境を体験して肌で感じ取ってほしい。

ジョブケーション型かごしまお試し移住プログラム

【開催日】

2023年1月20日(金)~24日(火)
◎集合:1月20日(金)14時 mark MEIZAN(マークメイザン・鹿児島市名山町 9-15)
◎解散:1月24日(火)12時頃 鹿児島中央駅(予定)

【応募締め切り】

12月11日(日)※ただし、募集定員に達した時点で締め切ります。

【定員】

10名程度(予定)※オンライン面談による選考あり(随時)

【対象者】

地方移住に関心のあるクリエイター

【旅費・活動費などの補助】

一人につき3万円(定額)
※集合場所までの往復交通費、宿泊代、食事代、飲み物代などは各自ご負担となります。

【プログラム内容】

地域企業での副業体験、市内施設見学ツアー、mark MEIZAN利用体験、地元クリエイターと交流会など

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