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ウェブ上に会員制映画館「theatre tokyo」-キュレーターに坂本龍一さんら

リアルな映画館同様、座席によりスクリーンの見え方が異なる「theatre tokyo」(画像=右座席から見たところ)

リアルな映画館同様、座席によりスクリーンの見え方が異なる「theatre tokyo」(画像=右座席から見たところ)

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 ウェブ上に開設された完全招待制の会員制映画館「theatre tokyo(シアター・トーキョー)」(事務局=渋谷区神宮前6)が6月30日、グランドオープンする。

座席によりスクリーンの見え方が異なる(画像=正面から見たところ)

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 映画監督・柿本ケンサクさんが窪塚洋介さん主演の映画「UGLY」の製作過程で、「劇場上映したかったら脚本に赤を入れられる」産業構造に直面した際、「自由な表現のまま製作し上映できる場を大切にしたい」と思う製作者、観客のためのプラットフォームを目指してスタートした同館。同作完成後、昨年8月に柿本さんの初個展として、撮影風景の写真展とともに同作を上映した後、試験的に運営していた。「失われつつある映像文化や、自由な表現を守るため、あえて形を持たない映画館として誕生した」という。

 館内は「THEATREプレミア(先行上映試写室)」「THEATRE A」「THEATRE B」(いずれも定員80人)の3スクリーンで成り、リアルな映画館同様、日時・座席を指定してウェブ上で鑑賞する。座席の位置によってスクリーンの見え方が変わるほか、上映前にシネアドを流し、ロビーに広告スペースも設けた。

 上映作品は、製作されても上映される機会・場が年々少なくなっている作品や、劇場公開後DVD化されていない作品、DVD化されてはいるが劇場公開されていない作品などを国内外からラインアップ。キュレーターは、音楽家・坂本龍一さんや映画監督の李相日さん、林海象さん、俳優・村上淳さん、落語家・柳家花禄さんなど8人が務める。

 オープン時は、東日本大震災で被災した東北の太平洋沿岸で一斉に花火を打ち上げるプロジェクトのドキュメンタリー「LIGHT UP NIPPON」(柿本監督、7月6日まで)、「国際平和の日(ピース・デイ)」を制定した、英俳優ジェレミー・ギリさんの活動を追ったドキュメンタリー「ザ・デイ・アフター・ピース」(ジェレミー・ギリ監督、同13日まで)を上映。その後、坂本さんキュレーションによる「新宿泥棒日記」(大島渚監督、同7日~13日)劇場公開前プレミア試写となる「DON’T STOP」(小橋賢児監督、同14日~16日)を順次公開していく。

 上映時間は7時~翌4時までに8回(初日は12時から5回を予定)。利用料は、月額=300円、年会費=3,000円。鑑賞料は上映後に来館者が金額を決める「投げ銭システム」を導入する。

 今後は、試写1本を含め月に6本ほどを上映。トークショーなどのリアルなイベントと連動させいくという。

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