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「最後の宮大工」の実録映画、ユーロスペースのモーニングショー記録更新

「鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言」より

「鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言」より

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 現在公開中のドキュメンタリー映画「鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言」が、渋谷のミニシアター「ユーロスペース」(渋谷区円山町、TEL 03-3461-0212)のモーニングショー記録を更新した。

 1908(明治41)年奈良県生まれの西岡常一。小学3年生のころから祖父より大工の手ほどきを受ける。1928(昭和3)年に営繕大工として認められ、1931(昭和6年)に法隆寺西室修理工事を手掛ける。1934(昭和9)年に初めて棟梁(とうりょう)となり、法隆寺東院礼堂解体修理を行った。その後半世紀ほど続いた法隆寺の「昭和の大修理」に携わったほか、法輪寺三重塔、薬師寺金堂・西塔の再建を棟梁として手掛けた。飛鳥時代から受け継がれていた寺院建築の技術を後世に伝え、「最後の宮大工」と称され、宮大工として初めて文化功労者に選ばれるなどしている。1995年没。

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 同作では、ゆかりのある人たちへのインタビューを通じて、西岡常一の「永遠なるものへの思い」「木との対話」を記録した。メガホンを取ったのはビデオ作品「宮大工西岡常一の仕事」「西岡常一・寺社建築講座」などを手掛けた山崎佑次監督。

 2月4日から同館でモーニングショー上映が始まり、11日までの1週間で1011人を動員。興行収入137万460円と、ユーロスペースのモーニングショー記録を更新した。平日も「満席状態」が続き、2週目に入る10日からは1日2回の上映に増やすも、土曜・日曜の4回全てが「満席状態」だという。当初は年配客が多かったもの、日がたつにつれカップルや女性同士の来場も増えている。山崎監督は「木を命あるものとして寺社建築に生かした西岡棟梁の仕事と生き方が、日本人の心に訴えたのでは」と分析する。

 東急百貨店本店(渋谷区道玄坂2)7階の大型書店「MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店」では現在、西岡の言葉を伝える書籍を中心に、建築書、エッセー、絵本、建築史家・建築家の藤森照信さん、建築家・中山章さん、金沢工業大学未来デザイン研究所所長アズビー・ブラウンさんの推薦図書などを集積したブックフェアを実施。「玄奘三蔵院伽藍(がらん)」(薬師寺)の青図、西岡常一の手描き図面などの資料も展示している。営業時間は10時~21時。今月29日までを予定。

 鑑賞料は、一般=1,700円、大学・専門学校生=1,400円、会員・シニア=1,200円、高校生=800円、中学生以下=500円。

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