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ブラジル映画界新星・初長編作「名前のない少年、脚のない少女」、渋谷で公開

ブラジル映画界の「新星」と称されるエズミール・フィーリョ監督の長編デビュー作「名前のない少年、脚のない少女」より

ブラジル映画界の「新星」と称されるエズミール・フィーリョ監督の長編デビュー作「名前のない少年、脚のない少女」より

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 シアター・イメージフォーラム(渋谷区渋谷2、TEL 03-5766-0114)で現在、ブラジル映画界の「新星」として各国の映画祭で評価されているエズミール・フィーリョ監督の長編デビュー作「名前のない少年、脚のない少女」(2009年)が公開されている。

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 1982年ブラジル・サンパウロ生まれのフィーリョ監督。2004年にFAAP映画学校を卒業後、短編映画「Paired Off」(2005)で同年キエフ国際映画祭・最優秀作品賞を受賞。2006年カンヌ映画祭批評家週間で最優秀脚本賞を、ビアリッツ映画祭で最優秀作品賞を受賞した短編映画「Something Like That」(2006)など「思春期」を題材にした作品を発表してきた。同作は同監督初の長編作品で、第60回ベルリン国際映画祭ジェネレーション14plus長編部門などにも出品された。

 「脚のない少女」ジングル・ジャングルの恋人、ジュリアン役として出演したイズマエル・カネッペレさんの「ザ・フェイマス・アンド・ザ・デッド(原題)」を原作にした同作。ブラジル南部の町を舞台に、恋人のジングル・ジャングルと心中したが自分だけが生き残ったジュリアンと、自身の作品をインターネット上に残し亡くなったジングル・ジャングルに出会い、ジングル・ジャングルへの自己同一視、ジュリアンの「いわれなき魅力」、自分自身の「解決しがたい絶望」と格闘する「ミスター・タンブリンマン」のハンドルネームで自身の詩を投稿し続ける少年(=名前のない少年)の姿を描いた。

 「ザ・フェイマス・アンド・ザ・デッド」を読み「その詩心と感受性に魅了された」同監督。「僕は彼(=著者のカネッペレさん)の生まれた町に行き、彼が著作の中で書いた場所と、そこに住む若者たちの気持ちを強く感じた。ティーンエージャーは何も起こらない町でインターネットだけが唯一の逃げ道を開いてくれるものだと信じている。これらの全てを撮りたいと思ったのが、この映画の出発点だった」という。

 鑑賞料は、当日一般=1,800円、学生=1,500円ほか。渋谷アップリンク・ギャラリー(宇田川町)では、ジングル・ジャングル役を演じたトゥアネ・エジェルスさんの写真展を開催している。開催時間は12時~22時。入場無料。4月10日まで。

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