渋谷・戸栗美術館で「鍋島焼」展-「松竹梅」「寿」など祝賀文様も

献上品として作られた鍋島焼約100点を展示する「鍋島展-献上のうつわ-」。写真=15種の宝を描いた「色絵 壽字宝尽文 八角皿」

献上品として作られた鍋島焼約100点を展示する「鍋島展-献上のうつわ-」。写真=15種の宝を描いた「色絵 壽字宝尽文 八角皿」

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 渋谷・松濤の戸栗美術館(渋谷区松濤1、TEL 03-3465-0070)で1月4日、祝賀の意味を込めたデザインが多いことでも知られる「鍋島焼」を展示する企画展「鍋島焼-献上のうつわ-」が始まった。

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 17世紀後半に誕生した鍋島焼は、佐賀藩直営の御用窯で焼かれていた焼き物。将軍家や公家、幕府高官などへの献上・贈答を目的に作られたことから、松竹梅や宝尽、植物文様をはじめ幾何学模様に長寿や子孫繁栄の願いを込めた文様など祝いの意味を込めた器が多いという。

 同展では、変形小皿や平たく浅い皿など初期の作品から鍋島焼の「定形」で「木盃形」と呼ばれる深めで高台が高い器、青緑色を呈した鍋島青磁など同館所蔵品を展示し、「新春にふさわしい祝いの文様」を紹介する。

 展示作品は、2羽の鳳凰(ほうおう)を描いた「色絵 鳳凰文 皿」、「3千年に1度実を付ける西王母の桃を食べると寿命が延びる」という伝説があることから長寿を表す桃を描いた「染付 桃文 皿」、青地に白抜きで表した「寿」の文字の周りに、巾着や打ち出の小槌(こづち)、仏教に由来するホラガイなどの楽器など15種の宝を描いた「色絵 壽字宝尽文 八角皿」ほか約100点。期間中、同館学芸員による展示解説を第2・4週の水曜・土曜に行う。

 開館時間は9時30分~17時30分(入館受け付けは17時まで)。入館料は、一般=1,000円、高大生=700円、小中生=400円ほか。月曜休館。3月27日まで(1月10日・3月21日は開館し翌火曜休館)。

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