青山学院大生が作った「経済カレンダー」-なぜハチ公で待ち合わせをするの?

青山学院大学の学生が制作した「Economix Calendar」。写真=日常カレンダー(上)、恋愛カレンダー(下)©Uchida Zemi,all rights reserved.

青山学院大学の学生が制作した「Economix Calendar」。写真=日常カレンダー(上)、恋愛カレンダー(下)©Uchida Zemi,all rights reserved.

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 青山学院大学(渋谷区渋谷4)国際政治経済学部・「内田ゼミナール」の学生が制作した2010年度のカレンダー「Economix Calendar」が現在、広域渋谷圏を中心に販売されている。

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 同ゼミでは「経済学を知らない人にも、その魅力を知ってもらおう」と、毎年「あらゆるもの」の制作・販売を行っている。今年は、タンブラーやエコバッグ、付せんなどのアイデアが出た中から「1年間毎日目にするもの。ふとした時に何度でも見ることができる」ことからカレンダーに決定。

 「経済学」と「すてきなSomething」を「ミックスする」ことから「Economix Calendar」と命名。カレンダーは「卓上タイプ」で、ポストカードとしても使用できるようになっている。20代前半を中心とした「若者」をメーンターゲットに、「分かりやすい内容」に仕上げた。

 3年生を中心としたゼミ生約20人で役割分担を行い、「日常×経済学」を記載した「日常カレンダー」(200部)と「恋愛×経済学」を記載した「恋愛カレンダー」(300部)の2種類を制作。カレンダー制作は8月から始め、経済学の理論と結びつくストーリーや場所、風景の撮影などを行い、「経済学の教科書」などで調べた経済学の理論を参考に文章とともにデザインを仕上げた。制作が終了した10月末から、美容院やカフェなどへ「売り込み」を行った。制作費用は約15万円かかったという。

 「恋愛カレンダー」は、「一人の女の子の1年間のラブストーリー」と「恋愛話に関連した経済学」を記載。バレンタインと「完全競争市場」を、マンネリと「限界効用逓減の法則」など、恋愛と「経済学」を結びつけて解説する。照山美希さん(3年)は「より若い方が興味あるものは何だろうと考え恋愛に行き着いた」と振り返る。

 「日常カレンダー」は、渋谷や表参道などの「特有の場所や風景」を撮影した写真とともに、それにまつわる「数値」や「経済学」を記載。「なぜ多くの人はハチ公の前で待ち合わせをするのか?」「なぜ高級ブランドは表参道に出店しようとするのか?」などを「経済学」観点から解説している。磯智大さん(3年)は「例えばハチ公など、どうして待ち合わせのシンボルになっているのか普段は気にしていなかった。調べて知ることで違う見方ができるようになった」と話す。

 同カレンダーは同大学構内の購買会をはじめ、栄屋文具店(港区北青山3)、松本文具店(南青山3)などで販売しているほか、カフェ「RESPEKT」(渋谷1)、「WORED CAFE 渋谷Qフロント店」(宇田川町)などで展示している。

 磯さんは「経済学はお金のことだけでなく、もっと身近なことも扱う学問だということを知っていただけたら」と話す。「身近なこと、皆さんが経験したような恋愛にも経済学がかかわっている。その面白さを感じてほしい」(照山さん)とも。

 価格は各525円。販売は2010年1月末までを予定。

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