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南青山「新・根津美術館」開館迫る-隈研吾さん設計の本館、カフェがお目見え

「和」の趣を基調に、日本庭園との一体感のあるデザインを目指した新「根津美術館」

「和」の趣を基調に、日本庭園との一体感のあるデザインを目指した新「根津美術館」

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 改築工事のために2006年5月より3年半の長期休館に入っていた南青山の美術館「根津美術館」(港区南青山6、TEL 03-3400-2536)が10月7日、リニューアルオープンする。

青銅器が並ぶ展示室4

 同館は、東武鉄道の社長などを務めた実業家で東洋古美術収集家の故・根津嘉一郎氏が1941(昭和16)年、私邸敷地内に開館。自らを「青山翁」と号し茶事を行った根津氏が収集した中国商周時代の青銅具などの茶の湯道具を含め、絵画や書跡、彫刻、陶磁、漆芸などの東洋古美術品を収蔵している。現在の蔵品は7千点余りで、そのうち7点が国宝、87点が重要文化財、96点が重要美術品に指定されている。

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 リニューアルでは、これまで2度の増改修を経た本館を取り壊し、隈研吾さんの設計で、和風家屋を思わせる大屋根が印象的な新・本館を建設。地上2階、地下1階から成る館内の床面積は、これまでの約2倍となる4,000平方メートルになり、ギャラリースペース、ミュージアムショップ、講堂、ホールなどを備える。リニューアルについて、同館副館長の西田宏子さんは「戦争や震災にも持ちこたえた蔵(収蔵庫)を壊すことには心が痛んだが、建物にはほつれがあった。良い機会として踏み切ったことで、作品にとっていい環境を得ることができた」と話す。本館については、「新館は明るく開放的な建物。ギャラリースペースは(作品保護のために)暗い必要があるが、いかに『暗くみせないか』に心を砕いた」とも。

 ギャラリースペースは、絵画・書蹟(しょせき)、青銅器、茶の湯の美術などそれぞれの特性に合わせた趣の異なる6つの空間を配置。グレー調の空間に並ぶ中国古代の青銅器の独特の質感が印象的な「展示室4」は、青銅器を「世界一美しく見せたい」(西田さん)という思いで設計されたという。貴重な茶の湯道具を並べる「展示室6」には、旧収蔵庫の木材を生かし、吉野杉や聚楽土(じゅらくつち)を用いた「茶室ケース」を設置した。「自然光が障子越しに差し込むような照明で、静謐(せいひつ)な雰囲気を持つ空間」(西田さん)。

 4つの茶室を持つ起伏に富んだ庭園は、主要な園路をこれまでの飛び石から石畳に変更したほか、私邸のあった場所に新たに隈さんデザインのカフェ「NEZUCAFE」を開設。四方をガラスに囲まれた開放的なスペースに45席を設け、NEZUブレンドコーヒー(600円)のほかパスタやミートパイなどのフードも提供する。営業時間は10時~17時。

 同館では今後、新創記念特別展として、同館の所蔵作品をテーマ別に紹介する8部構成の企画展示を1年かけて行う。長期休館に「忘れられてしまうのでは」との心配もあったという西田さんは「『忘れられてなるものか』という思いとともに、ひたすら『いい美術館』『いい展覧会』を目指した。その成果がこれから始まる8回の展覧会」と自信をみせる。開館70周年を2011年に控える同館。「ますますの努力を重ねて、愛していただける美術館にしていきたい」とも。

 開館時間は10時~17時。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日)。入館料は、一般=1,000円、学生=800円。

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