若手女性監督9人が恋愛オムニバス-渋谷で単館レイトショー

9人の若手女性監督が「kiss」をテーマに短編を製作(写真=「たまゆら」(山崎都世子監督)

9人の若手女性監督が「kiss」をテーマに短編を製作(写真=「たまゆら」(山崎都世子監督)

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 国内の若手女性監督9人によるオムニバス映画「桃まつりpresents 『kiss!オンナたちの、9つのショートストーリー』」が3月14日より、渋谷「ユーロスペース」(渋谷区円山町、TEL 03-3461-0211)でレイトショー上映される。

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 映画製作・上映団体「桃まつり」(世田谷区)による第2弾企画。是枝裕和監督、黒沢清監督らが講師を務めることでも知られる「映画美学校」(中央区)卒業生が2007年に立ち上げた桃まつりは、「若手女性監督に上映の場を」との目的から、昨年ユーロスペースでの公開を皮切りに、大阪や高知など各地で第1弾作品を上映。

 今年は「kiss」をテーマに参加監督も一新。9人の女性監督が思い思いのショートストーリーを作り上げた。20代を中心とする新鋭女性監督9人全員が自ら脚本を手掛けた短編は、さまざまな恋愛模様から、強さやしたたかさ、優しさなど人間の持つ「心情」を浮かび上がらせる。

 かつて恋人を取られた女にベリーダンスを教えてほしいと懇願されるベリーダンサー、マコの奇妙な三角関係を描く「マコの敵」(篠原悦子監督)は、30分のショートストーリー。ありがちな三角関係の中で、「嫉妬(しっと)以上の特別なもの」を表現したという。

 崩壊した家族の再生を描いた「月夜のバニー」は、茨城県出身でVシネマやTVドラマなどの制作を手掛けてきた矢部真弓さんが監督。家出から戻った青年・博一は、田舎の一軒家で変わり者の母、無口な姉らと暮らす。「生まれてくる場所や時代を選ぶことはできない。そこに暮らす力強い登場人物を描きたいと思った」と矢部監督。

 「タッチミー」(山田咲監督)は、夫の過失運転で失明したバレエダンサーが一人懸命に生きようとするさまを描く。新しい母親を求める少女を描いた「クシコスポスト」(別府裕美子監督)、過去の恋愛で自信が持てなくなった女性の再生を柔らかに描き出す「たまゆら」(山崎都世子監督)など、女性ならではの視点が光る作品がそろう。

 上映期間を3期に分け、各3作品を上映。上映作品は、同14日~18=「たまゆら」「収穫」「タッチ ミー」、19日~22日=「マコの敵」「月夜のバニー」「あとのまつり」、23日~27日=「地蔵ノ辻」「それを何と呼ぶ?」「クシコスポスト」。上映はすべて21時~。公開中は、各監督による舞台あいさつも開催。

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