渋谷・文化会館跡地の再開発計画明らかに-高層ビル建設へ

高層ビルの建設が決まった渋谷東急文化会館跡地

高層ビルの建設が決まった渋谷東急文化会館跡地

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 東急電鉄は9月20日と22日、渋谷駅東口・東急文化会館跡地の再開発事業について周辺住民説明会を行い、同地区に国内最大規模のミュージカル専用施設などが入る高さ約180メートルの複合高層ビルを建設すると発表した。

 駅前の好立地を生かし「渋谷の新たなシンボル」となる複合施設を建設。坂の多い周辺地域とも連携し、地上から近い各フロアでは施設内から周辺道路に通じる「あばら骨」状の通路も整備。地域との「回遊性」を考慮した街づくりを進める。

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 ビルは地上33階、地下4階(塔屋1階)建て、延べ床面積は約143,000平方メートル(敷地面積=約9,640平方メートル)。周辺との活発な交流も見込める地下3階~地上7階は物販などの店舗区画とし、中層の8階~14階部分にはミュージカル劇場やエキシビション空間を備える文化施設を開設、15階以上をオフィス区画とする。地下4階には車両約400台を収容する駐車場も整備する。

 ビル下層部にはそれぞれ、坂状の地形に応じて明治通り方面(1階)、国道246号線と宮益坂方面(2階)、青山方面(4階)の各周辺道路に通じるよう、専用通路を確保。多くの動線が予想される空間を生かし、各フロアには周辺地域との「ネットワークの要」になる立体広場空間も設ける。東京メトロが開発を進める地下鉄副都心線(2008年6月開業予定)と2012年に相互乗り入れを始める新・渋谷駅との連絡通路も整備、駅からの集客も見込む。

 中層階に設けるミュージカル専用劇場は最大約2千人を収容する巨大施設。ブロードウェイミュージカルなどを誘致し施設全体の集客につなげるほか、同じ中層階部分に設ける「エキシビションホール」「アカデミー」の2施設とも連動し、関連企画などを開催する予定。アカデミーでは「市民参加型」の企画も検討。市民向けにワークショップなどを開催、周辺の文化施設やアーティスト、クリエーターとの交流の場にも充てるという。

 ビルでは、建築物の断熱性能強化や自然エネルギーの活用・省資源化などで省エネやCO2削減にも取り組んでいく方針。施設内には安藤忠雄さんデザインによる吹き抜け構造となる地下の駅から通じる吹き抜け空間も用意し、「適切なエネルギーマネジメント」を推進していくという。

 再開発エリア一帯は、「渋谷二丁目21地区」として渋谷駅周辺地域の都市再生緊急整備地域にも指定されている地区。地域に貢献する公共機能として、中層部・文化施設内のエキシビションホールなどを、大地震などの災害時帰宅困難者向けの収容施設とする計画もまとめた。災害時には約6千人を収容できるという。ビル内にこうした機能を持たせることで、容積率の緩和を図った。

 東急電鉄は10月上旬をめどに都市計画の素案を提出。具体的な計画案を作成し、2008年2月の東京都都市計画審議会を経て、同3月上旬に計画を正式決定・告示する見通し。ビルは2009年春ごろに着工、デッキなどの関連部分を除く大部分で2012年の完成を目指す。

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