渋谷駅前スクランブル交差点で年末年始に開かれていたカウントダウンイベントの中止が決まった。11月28日に実行委員会が発表し、12月3日に長谷部健渋谷区長がコメントした。
渋谷駅前では、渋谷区や区商店会連合会、渋谷駅前エリアマネジメント協議会が実行委員会を結成し、2016(平成28)年から年末年始にカウントダウンイベントを行っていた。国内外から来街者らが集まり、2019年度には10万人超が訪れるなど賑(にぎ)わいを見せていたが、2020年度から中止している。
外国人旅行客を含め多くの人が来街する渋谷。大みそか~新年を迎えるタイミングは、カウントダウンを目的とした人が一定数集まる可能性を「懸念」。路上飲酒による迷惑行為や雑踏事故への警戒を継続し、中止を決めた。
「迷惑路上飲酒ゼロ」に向けた取り組みを行っている区は、条例により渋谷駅周辺で夜間の路上飲酒を通年で禁止している。年末年始は、ハロウィーン期間と同様、コンビニエンスストアをはじめとした量販店など酒類販売店に対し酒類販売自粛を例年通り依頼する。
12月31日(6時)~1月1日(1時予定)には駅周辺の安全対策と、混雑・混乱を避けることを目的に、忠犬ハチ公像周辺に仮囲いを設置して封鎖。ハロウィーン期間と同様に、ハチ公像を観覧できないようにする。
長谷部区長は「多くの皆さまに渋谷の街の魅力を感じて来街いただき、街に賑わいと活気があふれていることを大変うれしく感じている」としつつ、「おおみそかには、渋谷駅周辺の警備を強化し、警察や公共交通機関、街の皆さまとの連携を図り、雑踏事故防止に努める。渋谷駅周辺の安全な環境づくりにご協力を」などとコメントを寄せる。