表参道の冬の風物詩となっているイルミネーションが12月1日、点灯した。主催は商店街振興組合原宿表参道欅会。
「表参道 フェンディ イルミネーション 2025」と題する同イルミネーションは、4年連続で「FENDI(フェンディ)」を国内展開する「フェンディ ジャパン」(千代田区)が協賛。原宿駅前の神宮橋交差点から表参道交差点までの約1.1キロに植えられているケヤキ154本と植栽帯に「温かみのある」シャンパンゴールドのLED約90万球を装飾する。
初日には点灯式を実施。同ブランドのアンバサダーである女性グループ「TWICE」「MISAMO」で活動するMINAさんがゲストとして登場。MINAさんが登場すると歓声や名前を呼ぶ声などが上がった。
MINASAさんは初めての1人で点灯式に「ちょっと緊張している」と話したが、「とても素晴らしい瞬間一緒にできたことを光栄に思う」と振り返った。関西出身なこともあり、同所のイルミネーションはあまり見に来たことがなかったと言うが、「一番の思い出になるんじゃないかと思う」と目を輝かせ、「とってもきれいなイルミネーションを大切な人、家族、恋人、お友達と見に来てすてきなひとときを過ごしていただけたら」と呼びかけた。
TWICEがデビュー10周年を迎えた今年は、水中撮影を行ったほか、音楽フェスでヘッドライナーを務めた。現在実施中のワールドツアーでは360度のステージを採用するなど「挑戦することが多かった」ことから、今年を表す漢字1文字として「挑」を挙げた。
商店街振興組合原宿表参道欅会の松本ルキ理事長は「今年も明治神宮のご加護の下、多くの方に原宿・表参道エリアで幸せな時間を過ごしていただけるイルミネーションになれば」とあいさつ。同ブランドを展開するLVMH モエ ヘネシー・ルイ・ヴィトン・ジャパンのノルベール・ルレ社長は45年前に初めて表参道に来たと言い、「ずいぶん素晴らしい場所になった」と同エリアを称賛した。
長谷部健渋谷区長は、渋谷駅前や今月4日に点灯する青の洞窟など区内のイルミネーションを紹介。原宿エリア出身・在住であることから「明治神宮の参道でのイルミネーションが一番とはあまり言ってはいけないかもしれないが、楽しみにうれしく思っている。多くの方に楽しんでいただき、この街にシビックプライドを感じていただけたらうれしい。たっぷり、どっぷり楽しんでください」と期待を込めた。
1991(平成3)年に約300メートルの規模で試験的に始まり、翌1992(平成4)年から本格的に点灯している同所のイルミネーション。見物客に対する周辺住民の不満などから1998(平成10)年に一度中止したが、2009(平成21)年に復活。2012(平成24)年には協賛が得られず低木のみの装飾となったが、2014(平成26)年以降は協賛が集まり再びケヤキも点灯。コロナ禍では規模の縮小もあったが点灯し続けている。
点灯時間は日没~22時。12月28日まで(植栽は2025年1月5日まで)。期間中は、安全面に考慮して表参道内に架かる歩道橋2カ所は利用禁止となる。