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長谷部渋谷区長ら、渋谷センター街で路上飲酒「通年禁止」呼びかけ

年間通して路上飲酒が禁止になったことをアピールした

年間通して路上飲酒が禁止になったことをアピールした

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 渋谷駅周辺で「通年」路上飲酒を禁止する改正条例が10月1日に始まったことを受け同日、長谷部健渋谷区長らが渋谷センター街を練り歩き、路上飲酒禁止をアピールした。

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 渋谷ではセンター街を中心した繁華街などで一部来街者による飲酒を起因とする器物破損や暴行などの犯罪や迷惑行為などが問題視されるようになり、2019年、区の「渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例」が施行された。その後、コロナ禍に路上飲酒が見られるようになり、それを目にした外国人観光客も路上飲酒をするようになり、「パブのような状態になってしまった」(長谷部区長)。

 同条例は当初、来街者が増えるハロウィーン期間や年末年始に限っていたが、ごみの放置や騒音などのトラブルが深刻化していることもあり、地域の「安心安全を守っていく」ため条例を改正。路上飲酒の禁止期間を通年に広げ、対象エリアも拡大する条例改正案が今年6月、区議会で可決・成立された。改正後は18時~翌5時(金曜・土曜・祝前日は翌7時まで)の間、指定区域内の路上や公園など公共の場所での飲酒を通年で禁じる。通年で路上などでの飲酒を制限する条例は沖縄・北谷町、長野・白馬村に続く3都市目で、都内では初となる。

 これまで路上飲酒禁止エリアは、ハチ公前広場や渋谷センター街、SHIBUYA109周辺など特に混雑する道玄坂1丁目1番~18番、道玄坂2丁目、宇田川町12番~36番、神南1丁目20番~23番だったが、改正条例によりエリアを拡大。新たに、駅近くから人が流れる渋谷公園通りや渋谷ヒカリエ方面をはじめ、原宿方面に伸びる宮下公園周辺、クラブや飲食店が集積する円山町などのエリアを加えた。

 昨年8月に「迷惑路上飲酒ゼロ宣言」を発出して以降は、迷惑路上飲酒者の注意を最優先に行うパトロールを民間企業に依頼して毎日行っているが、その規模も拡大。実施時間は、平日は18時~翌5時(人数は10人)、金曜・土曜と祝前日は18時~翌7時(同18人)。中には英語をはじめとする多言語を話せるスタッフもいるほか、日英それぞれの言語で路上飲酒禁止を示したチラシを持ち歩いて提示する。

 一方、条例には罰則がない。長谷部区長は「なかなか苦しいところだが、行政でできる精いっぱいの点」と話しつつ、今後については、「このままなかなか収まらなければ、そうしたところまで踏み込まなければいけないという危機感は持っている」と言及した。

 長谷部区長は「エンターテインメントや夢、若者たちのエネルギーにあふれた街だと思うが、ある程度のモラルの上に自由も成り立っていると思う。国際都市として成熟してきた中で、路上で飲まないというのはルールとしては国際水準だと思う。そうした街に成長してきていると解釈して、路上飲酒は、この街の文化ではないということをしっかり伝えて、渋谷らしくまた新しい価値や文化を発信していく街であり続けたい」と話し、「一緒になって楽しく、明るく遊べる街を作っていきたいと思うので協力お願いしたい」と呼びかける。

 渋谷区商店街連合会の大西賢治会長は「(路上飲酒は)街も汚れるし、いろいろなトラブルも発生している。そういうことは良く思っていないので、この条例が隅々まで行き届いて、街がきれいで安心・安全な本来の渋谷になっていきたい。インバウンドの方々も楽しくきれいな渋谷を体験していただきたい」と期待を込めた。

 練り歩きには長谷部区長や丸山高司渋谷区議会議長ら区議会議員、商店街に関わる人たち、牧之瀬実渋谷警察署長ら約30人が参加した。

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