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夜の情景を「サイバーパンク」に切り取り 渋谷で写真家キツネツキ作品展

渋谷駅前スクランブル交差点を捉えた作品(写真集「L8r2020+1」より)

渋谷駅前スクランブル交差点を捉えた作品(写真集「L8r2020+1」より)

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 インスタグラムで「サイバーパンク」な写真を投稿しフォロワー10万人を超える写真家・映像作家のキツネツキことオオギシトモヒロさんの写真展が3月28日、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)8階「8/CUBE」で始まる。

雨の渋谷の風景を切り取った作品

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 オオギシさんは大学で映画を学んだ後、関西を拠点にフリーランスの映像作家として活動し、ミュージックビデオなどの映像を制作。その傍ら、都市部の夜の風景をハイコントラストな極彩色で切り取り、退廃的、未来的な「サイバーパンク」調で捉えた写真作品を自身のインスタグラムに投稿。海外フォロワーからのアクセスも多い。

 同展では昨年9月、個人で写真集を出すために行ったクラウドファンディングで集めた資金を元に制作した写真集「L8r2020+1」の作品を展示する。写真集はパンデミック前後の風景を独自の視点で切り取った作品で構成。会場では、夜のスクランブル交差点や雨でぬれた地面にネオンサインの光が反射する渋谷の街並みをはじめ、アジア各所で撮影したものなど、同書に収めた作品から抜粋して大判で印刷して公開する。

 コロナ禍や戦争などを経て「フィクションとも思えるこの激動の中で、現実とは何なのかを突きつけられることは少なくはないはず」とオオギシさん。「私たちが今いるこの時間軸は『AKIRA』や『ブレードランナー』『エヴァンゲリオン』が描いて見せた2019~2020年という一種の輝かしい時代を超えて、もはやたどり着くことが予測されなかった未来」と現在を捉え、「そんな現実で、私は『イマ』をアップデートできないかと考えた」と言う。

 「あったかもしれないフィクション」のような未来世界の情景を表現することで、「もう戻ってくることのない2020年という未来に『さらば』と別れを告げ、次の未来に歩み始めよう」という思いも込めている。「異世界へと誘ってくれるような巨大なプリントと相対することで、スマホの小さな画面では感じ得ないこの世界観を体感してほしい」とも。

 開催時間は11時~20時 (最終日は18時まで)。入場無料。4月4日まで。3月29日にはオープニング企画としてキツネ面を着用して参加するイベント「結び屋キツネツキ」(簡易版)を開くほか、4月2日にはゲストを招きトークイベントも行う。

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