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原宿・竹下通りの老舗クレープ店「エンジェルスハート」閉店 36年の歴史に幕

クレープ店「エンジェルスハート」外観(画像=カフェクレープ提供)。ピーク時には一日3000枚を売り上げた

クレープ店「エンジェルスハート」外観(画像=カフェクレープ提供)。ピーク時には一日3000枚を売り上げた

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 原宿・竹下通りで35年以上にわたり営業を続けてきたクレープ専門店「Angels Heart(エンジェルスハート)」(渋谷区神宮前1)が1月14日、閉店した。

ピンク色やハートを取り入れた店舗外観

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 1977(昭和52)年7月、原宿に1号店となるクレープ専門店を開き、最盛期には駅周辺に7店舗を構えた「カフェクレープ」(同)が経営。ピンク色の外観が特徴の「エンジェルスハート」は1983(昭和58)年12月、東郷神社近くの竹下通り沿いにオープンした。

 社長の小野瑞樹さんは「今でこそファッションの店でも当たり前になっているピンクやハートのモチーフを最初に店舗の装飾に取り入れた。『原宿カワイイ』文化の原点」と店の歴史を振り返る。

 約5坪の店内で作るクレープをテークアウトで販売し、20年ほど前のピーク時には1日に3000枚(約180万円)を売り上げたことも。オープン当初は「寒い時期の食べ物」というイメージがあったクレープにアイスクリームやフルーツ、生クリームなどを入れたことで、通年食べられるスイーツとして人気を呼び、当時紙コップが主流だったテークアウト向けの炭酸ジュースを透明のカップに入れたカラフルなドリンクなどのブームも生み出した。

 竹下通りでは唯一の直営店だった同店の営業終了は、入居するビルの賃貸借契約満了に伴うもの。「物件が見つかり次第、竹下通りやキャットストリートなどへの再出店も検討している」(小野さん)と言う。

 1947(昭和22)年生まれの小野さんは、「クレープレジェンド・ミズキオノ」の名で、近年ではユーチューバーとしての顔も持つ。キャンペーンガールの起用や、自らもテレビ番組に出演するなどし、「原宿のクレープ」を長年にわたりPR。「スイーツのブームは移り変わりが激しい中、クレープの火を絶やさないように」と活動を続けている。昨年からはフランチャイズ(FC)展開にも乗り出し、中国に4店を出店。今後国内でのFC展開も進めたい考えだ。

 ラフォーレ原宿の直営店「ストロベリーハウス」と、2016年に六本木ヒルズに出店した「カフェクレープ」は営業を続ける。

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