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渋谷に「MEGAドン・キホーテ」開業迫る 地域性・インバウンド強化

文化村通り側の外観

文化村通り側の外観

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 渋谷・文化村通りに5月12日10時、「MEGAドン・キホーテ渋谷本店」(渋谷区宇田川町)がオープンする。経営はドンキホーテホールディングス(目黒区)。

地下1階で新たに展開する生鮮

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 1999年にオープンし今月8日に閉店した「ドン・キホーテ渋谷店」を移転・拡大する同店。場所は昨年1月で閉店したゲームセンター「クラブ セガ」、パチンコ「マルハン」などが入居していたビル。

 階層は旧渋谷店の地下1階~3階から地下1階~地上6階の7フロアに増床。面積は旧渋谷店の約3倍となる4132平方メートル。店内にはセルフレジ含め計44台のレジを設置。同店には社員41人、アルバイト200人が働き、1日100人程度で運営するという。

 今回の移転・拡大は渋谷店の「さらなる強化」が主な目的で、「ドン・キホーテ」のターゲットである20~30代の若年層やシングル層に加えて、「MEGA」業態にすることでファミリーや女性客も視野に入れた商品を拡充する。最も特徴的なのは、都心部の多層階店舗では初導入となる「生鮮」の取り扱いで、近隣住民に加えて、カットの種類や量を選べる野菜を扱うことで渋谷エリアの飲食店需要も見込む。

 2020年に向け日本全体の訪日外国人旅行者が増える中、旧渋谷店の免税売上高構成比は20%程度で、60%近い道頓堀御堂筋店や約37%の新宿東口店に比べて低いことから、渋谷本店ではインバウンド対応を強化し、旧渋谷店から2倍の免税売り上げを目指す。取り組みとしては、文化村通りに面した1階メインエントランス近くに設置する土産コーナーの中に、渋谷区観光協会が推奨する「渋谷土産」を集積。免税カウンターを設置する3階には日本発キャラクターのグッズや和を感じさせる土産コーナーも設け、英・中・韓の3カ国語に対応するスタッフも配置する。

 渋谷区が「ダイバーシティー(多様性)」をキーワードにした取り組みを積極的に行っていることを背景に、同店には男性用・女性用・多目的に加えて、性的指向や性自認のいかんにかかわらず誰でも利用できる「オールジェンダー」トイレ(個室で3室)も用意。多様性を表現するレインボーカラーとスクランブル交差点を想起させる、しま模様を組み合わせた同店オリジナルのグラフィックも随所に使い、階段やエスカレーター、エレベーターの壁などに渋谷の街の写真を掲出するなど地域性をアピール。7月には食べ歩き向けの「モバイルフード」の取り扱いも予定する。

 フロア構成は、1階=土産・香水・カラーコンタクトほか、2階=食料品・菓子・酒ほか、3階=化粧品・健康食品・ペット用品・日曜消耗品ほか、4階=ブランド品・スポーツ用品ほか、5階=清掃・バス・大工用品、文房具、パーティーグッズほか、6階=電化製品、旅行グッズほか。旧店で好調だったメーク用品やトレンドグッズ、パーティーグッズは商品量を約3倍に増やす。冷凍食品やパンなどをそろえる地下1階で、生鮮(肉・魚・野菜・総菜)の取り扱い、総菜は同店7階のキッチンで作る「できたて」を提供。外国人旅行客を見据えた国産ブランド肉のカウンターも備える。

 取扱商品数は旧渋谷店の約2倍となる8万点で、構成比率は生鮮=15%、トレンド・パーティーグッズ=30%、日曜雑貨・消耗品=35%、食品などその他=20%。

 居抜きで出店したものの、内装には約8億円、什器には3.5億円をかけたという渋谷本店。1日1万人の来店を目標に、旧渋谷店の2.5倍となる年商約100億円を目指す。

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