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キャットストリート沿いの複合施設「渋谷キャスト」開業迫る クリエーターの活動拠点に

キャットストリート沿いの「渋谷キャスト」外観

キャットストリート沿いの「渋谷キャスト」外観

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 渋谷・キャットストリート沿いに4月28日、複合施設「渋谷キャスト」(渋谷区渋谷1)が開業する。事業主は渋谷宮下町リアルティ(東急電鉄・大成建設・サッポロ不動産開発・東急建設)。

施設の核となるシェアオフィス「co-lab」

 東京都の「都市再生ステップアップ・プロジェクト」渋谷地区の第1弾事業として、都営住宅「宮下町アパート」跡地を活用する同所。施設名は渋谷と原宿をつなぐキャットストリート(Cat Street)に隣接していることと「配役」「役を割り当てる」を意味する「Cast」から命名。同施設で働き、住み、遊ぶ人が触れ合うことで新しいアイデアが生まれる「創造活動の拠点となること」を目指すという。

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 敷地面積は約5020平方メートル。ビルは地下2階~地上16階、延べ床面積は3万5000平方メートル。高さは約71メートル。「不ぞろいの調和」をデザインコンセプトに、建物正面にはスパンドレルという金属系仕上げ材の突起を3種類の角度を持たせて設置。建物の各部に陰影のコントラストを付けることで、見る場所や時間帯によって異なる表情を見せる。同施設と隣接する商業施設「cocoti」2階をつなぐ接続通路も新設した。

 キャットストリート側と青山エリア方面・美竹公園側をつなぐ貫通通路には、クリエーター集団「ライゾマティクス」(渋谷2)が手掛けたインスタレーション「AXYZ(アクシズ)」を設置。同所の柱3本に大小18台のディスプレーとサウンドシステム27台を整備し、時間や天気、太陽電力の発電量など、リアルタイムに取り込む同所の情報から映像と音像を作るという。キャットストリート側に造った約800平方メートルの広場、外観や広場、貫通通路の大階段は季節やイベントに応じてライトアップし、一部生け垣に取り付けたLED電飾も光のプログラムで演出。ライトアップ全体もライゾマティクスが担当する。

 施設の核となるクリエーター専用のシェアオフィス「co-lab」は1階~2階に入居。工房や会議室、個室などに加えて2階中央には円形のテーブルを象徴的に配置した。41区画は満席可動で200人以上が利用する予定。ナイン・インチ・ネイルズのライブ演出やマドンナさんのPVなどを手掛けるカナダのデジタルアート会社「Moment Factory」の日本支部も入居するという。2階には、ウェブとアプリのラーニングスタジオ「デジタルハリウッド」が移転。5月には、入居者以外も来場できるMR(Mixed Reality=複合現実)専門工房「co-factory×HoloDive」のオープンも控える。同所では先端MR技術の体験展示やワークショップなどのイベントも行っていく予定。

 2階~12階のオフィスフロアも満室稼働。3階~10階の8フロア(3339.6坪、予定)に、現在神南エリアに本社を構え、ファッションや飲食事業などを展開するベイクルーズグループが本社を移転(年内かけて完全移転)する。

 13階~16階は賃貸住宅。13階はコレクティブハウス(19戸)で、クリエーティブディレクターやミュージシャン、弁護士、編集者、シェフ、ビジネスコンサルタントなど、すでに複数の拠点を持っている人も多く入居。同階には、賃貸住宅入居者全員が利用できるキッチンやリビングダイニングなどの共用スペースも設けている。

 14階は1カ月以上からの滞在時に利用できる家具や家電、日用品が付いた滞在施設「サービスアパートメント」(23戸)。月額賃料は、スタジオ(29.07平方メートル~)=30万円から2BL(69.34平方メートル)=70万円まで。15階・16階の一般賃貸住宅(1R~3LDK、38戸)もすでに満室となっている。

 美竹公園側の1階には、co-labに隣接するかたちでカフェ「Are(オーレ)」が出店。店舗面積は約30坪で席数は55席。Wi-Fiや一部席には電源も設備。隈研吾建築設計事務所のスタッフが手掛けた北欧テイストの店内では、デザイナー作品の展示・販売もする。パスタやオムレツ、クロックムッシュなどを南部鉄器などの器で提供する。客単価は、ランチ=1,000円、ディナー=3,000円を想定。営業時間は8時~22時。

 1階とグランドフロアには3店舗が出店。スパニッシュイタリアン「THE RIGOLETTO」(TEL 03-6631-1129)は2フロアに265席を用意し、「肉」をメインコンセプトにした料理やワインなどを提供。営業時間は11時30分~翌2時(日曜・祝日は23時まで)。ベイクルーズの新業態「PULP(パルプ)」は、セレクトショップ(TEL 03-5778-9233)とデリ&カフェ(TEL 03-5778-9232)で構成。営業時間は、セレクトショップ=11時~20時、デリ&カフェ=8時~20時(土曜・日曜・祝日は10時~)。就業者・居住者・来街者それぞれに対応し品ぞろえするミニスーパー「東急ストア フードステーション」(TEL 03-5778-9116)は7時から23時まで営業する。

 グランドフロアには、同階層の広場とも一体利用可能な多目的スペース(190平方メートル)も用意。広場にはキッチンカーやショップが日常的に出店し、週末にはイベントなどを展開する。

 同所は70年の定期借地権が設定されており、事業終了後は更地返還する。

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