渋谷ヒカリエで「失敗」テーマにトークイベント 国学院大教員ら登壇

(左から)シブヤ経済新聞・西樹編集長、国学院大・矢部健太郎准教授、ログリー・吉永浩和社長、同大・田原裕子教授

(左から)シブヤ経済新聞・西樹編集長、国学院大・矢部健太郎准教授、ログリー・吉永浩和社長、同大・田原裕子教授

  • 0

  •  

 渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)8階の「8/COURT」で3月9日、「失敗」をテーマにしたトークイベント「シブヤインテリジェンスライブ2016~国学院大学ヒカリエキャンパス~」が始まった。主催は国学院大学(東4)。

[広告]

 渋谷にキャンパスを構える同大が、「学びはクリエイティブ」をコンセプトにビジネスパーソンに向けて開くイベント。昨年に続く2回目で、今年のテーマは「失敗」。初日となった同日は、同大准教授・矢部健太郎さん、ネーティブ広告プラットフォームを提供するログリー(道玄坂1)社長・吉永浩和さん、同大教授・田原裕子さん(以上、登壇順)が登場した。トークセッションのモデレーターはシブヤ経済新聞の西樹編集長が務めた。

 日本中世史を専門とする矢部さんは「戦国エリートの思考回路」をテーマにスピーチ。織田信長や豊臣秀吉の手紙の中にあった失敗と同等の意味を持つ「落ち度」はかつて、「度=限度・度量」を越えるくらい挑戦をしたがうまくいかなかったという意味で「越度」と書いていたと言い、「この漢字を覚えておけば、『おちど』という言葉に対する考え方もポジティブに変えられるのでは」と話す。加えて、自身の論文に対しネット上に寄せられた「批判や叱責(しっせき)の中にヒントがあった」ことを振り返り、「行動した成果が成功であり失敗である。時間は巻き戻せないので、前に進んで行く気持ちで失敗と向き合うことが大事なのでは」と締めくくった。

 「安易かつ漠然とした理由で起業したこと」「目の前の利益を求めて決断したこと」など自身の失敗経験を語ったのは吉永さん。「失敗は自分で認めて初めて失敗になる」という考えから、周囲の指摘や発信されるアラートも気にかけて「失敗を認めることを意識することが重要なのでは」と話す。社長=リーダーの役割を「会社に入ってくる人たちをいかに評価するか」と言い、「失敗を受け止め軌道修正をかける。次のステップアップを助長してあげること」が、スピーチのテーマである「失敗の影響を小さくする私のアイデア」につながる考えを示した。

 田原さんを交えたトークセッションでは「失敗と向き合うヒント」として、「失敗も成功も表裏一体。アイデアと勇気をもって行動を起こしチャレンジすること」(矢部さん)、「失敗に対するアラートに気が付き認めること」(吉永さん)、「特に若い人たちには失敗を恐れる文化があるが、失敗することは才能。私も失敗しながら度を越えて成長していきたい」(田原さん)と、それぞれ話した。

 今月11日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース