見る・遊ぶ

サンロッカーズ渋谷、白星発進 終盤に流れ引き寄せる

終盤の要所で3ポイントシュートを決めた田中大貴選手(左)

終盤の要所で3ポイントシュートを決めた田中大貴選手(左)

  • 1

  •  

 サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が10月4日、青山学院記念館で迎えたBリーグ2025‐26シーズンの開幕戦を76‐69で勝利した。

[広告]

 試合前にはクラブを運営するサンロッカーズの神田康範社長は、クラブ創設90周年や渋谷をホームに戦う最後のシーズンであることに触れ、「チャンピオンシップを渋谷で戦いたい。クラブ・皆さんと一丸となり、その目標に向かって渋谷に歴史を刻んでいきましょう」とあいさつ。応援に駆け付けた長谷部健渋谷区長は「個人的にはすごく寂しいが、いつの日か渋谷の地に戻ってこられるように頑張ろうと思う」と心境を吐露しつつ、「チャンピオンの姿が見たい!」とエールを送った。

 秋田ノーザンハピネッツ(以下、秋田)を迎える今節。試合は、田中大貴選手の3ポイント(P)シュートで先制。一時7点差を奪うが流れをつかみきれず、18‐20と競る。第1クオーター(Q)は「ボールを回して体を慣らして、そこからがスタートだと思っていた」ベンドラメ礼生選手は、「2Qからは積極的にシュートを打とうと決めていた」と第2Qだけで8得点を挙げた。3Pシュートを外した直後にもう1回打って決めた場面については、「3Pシュートを外したらもう一回打つ練習があり、ボールをもらった瞬間にそれが頭によぎった。練習のやつだと思いながら打ったら入ったので、練習って大事だなと思った」と冗談めかした。

 41-40で迎えた後半。ジョシュ・ホーキンソン選手はリバウンドから加点。ディディ・ロウザダ選手はドリブルで守備3人をかわしてダンクを決め、ドンテ・グランタム選手はレイアップや3Pシュートなど万能さを発揮した。序盤にチームファウルがたまり、計12本のフリースローを与えたが、成功したのは4本と失点を抑えた。バスケットボールでは対戦チームのフリースロー時にはファンがブーイングなどで阻害する応援があるが、ホーキンソン選手は「1本目を外した時にファンが盛り上がって、それがさらに相手のプレッシャーになり緊張した要因。何本も外す手助けになった」と触れた。

 カイル・ベイリーヘッドコーチ(HC)は「審判のコールには納得がいかないところもあったかもしれないが、フィジカルに戦い抜いたことが大きかった。タイムアウトを取るチャンスもあったが、選手たちがコート上で解決策を見出すことも大事なので、選手を信じた」と言う。ホーキンソン選手は「ファウルをどう使うかは課題」と挙げつつ、コート上では「できる限りハドルを組んで、マッチアップや守り方、次のプレーなどについて話して解決するようにしていた」と明かした。

 一進一退の攻防が続いたまま迎えた最終Q後半。攻撃時間が少ない場面で田中選手が3Pシュートを沈め、守備ではジャン・ローレンス・ハーパージュニア選手とベンドラメ選手が好プレーを見せる。さらに、ベンドラメ選手の強気なアタックで7点差をつけ流れを引き寄せたが、「終盤あのような場面でしっかり点数を取れたのは良かった。今年は流れをすごく大事にしているので、打てる時にしっかり打ち切る判断ができてきているんじゃないかな。思い切りのいいプレーが決まればいい流れを引き込むこともできる。そういったことがディフェンスの士気の高まりにつながる。そういった意味ですごく強気なオフェンスとディフェンスができた」と振り返った。流れを渡すことなく、最後はホーキンソン選手が豪快なダンクを叩き込んだ。

 ベイリーHCは「アップダウンはあったが、一丸となって勝つまで戦えたことがうれしい」と喜び、プレシーズンで7点差を逆転負けした試合に触れ「そこから学んで勝ちを届けてくれた。成長した証」と選手を称えた。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース