パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:桜井 貴史)は、2026年7月に、就活中(予定・完了含む)大学生、および新卒時の就活経験を持つ若手社会人の合計812人※1を対象に「大学生・若手社会人の『就活・はたらく』に関する調査」を実施しましたので結果をお知らせします。
本調査レポートの第2弾「就活・仕事におけるAI活用編」は、大学生は就活、若手社会人は仕事における生成AI活用実態や成果、活用する中で感じた不安や懸念などについて回答した結果をまとめています。
なお、第1弾「就活・キャリア選択の価値観編」では、何年はたらく予定でファーストキャリアを選んだか、ファーストキャリアの相談相手、将来のキャリア不安などについてまとめた結果を9月16日(水)に公開しています。
※1 <大学生>大学3・4年生、<若手社会人>社会人歴1〜3年/2024年〜26年入社を対象に調査実施。大学生は就活、若手社会人は仕事で「生成AIを活用している人」を対象としている。詳細は調査概要に記載。
【生成AIの知識やスキルは仕事でどれくらい重視されるか】※大学生は就職後にどの程度重視されると思うか、若手社会人は現在どの程度重視されているか回答
- 就職先の企業で「重視されると思う」大学生、現在の仕事において「重視されている」と感じる若手社会人はどちらも7割を超え、大学生の想像と実態に大きなギャップはないことが明らかに。
【生成AIの活用実態】
- 大学生は就活でAIを「アウトプットの補助」として、社会人は仕事において「インプットや調べる作業の効率化」での活用が多い傾向。
【生成AIを活用して具体的な成果につながった経験】
- 成果につながった経験を持つ大学生、若手社会人はどちらも7割を超える。具体的な成果では、大学生は就活や学校生活において「選考通過の成功体験」「自身の能力向上実感」など、若手社会人は「業務効率化」「成果創出」に直結する経験が多くあげられる。
【AI活用する中で感じたことのある不安や懸念】
- 大学生、若手社会人ともに、「AIの回答精度」「セキュリティリスク」への不安や懸念が強い。
- 大学生は就活において「自身の考えを言語化できない」こと、若手社会人は「業務の背景を理解せず作業が進む」「経験・スキルが蓄積されない」ことへの不安や懸念を感じる傾向が見られる。
【生成AIでは代替できないと思うもの】
- 大学生は就活の場面で「相互理解や信頼関係の構築」はAIが代替できないと考えている。
- 若手社会人は仕事において、「状況に応じた判断や対応」「結果に責任を持つこと」などを、人にしか担えない役割としてその重要性を認識している。
【生成AIの知識やスキルは仕事でどれくらい重視されるか】※大学生は就職後にどの程度重視されると思うか、若手社会人は現在どの程度重視されているか回答
就職先の企業で生成AIの知識やスキルが「重視されると思う」と回答した大学生と、現在の仕事において「重視されている」と回答した若手社会人はどちらも7割を超え(図1内の重視あり計)、大学生の想像と若手社会人が仕事・職場で感じている実態との間に大きなギャップはないことがわかりました。「とても重視されている」と回答した若手社会人の割合は「とても重視されると思う」と回答した大学生の割合を7.5pt上回っています。大学生が想像する以上に、AI活用が進む企業ではたらく若手社会人は実際の仕事で生成AIの知識やスキルが重視されることを実感している様子がうかがえます【図1】。

【図1】生成AIの知識やスキルは仕事でどれくらい重視されるか
【生成AI活用実態】
大学生の就活での活用場面トップ3は「文章作成・要約・リライト」「アイデア出し」「資料作成」となり、いずれも5割を超えています。大学生は、情報収集から自己分析、エントリーシート作成という就活のプロセスにおいて、それらの「アウトプット補助」として生成AIを活用する傾向が見られます。また、正解のない問いに向き合う就活において、生成AIは自身の考えを整理し、言語化をサポートする伴走者的な役割も担っていると考えられます。
若手社会人の仕事における活用場面の1位は「情報検索」でした。2位の「用語や知識の確認」も半数を超えていることから、若手社会人は仕事において生成AIを「インプットや調べる作業の効率化」を目的とした活用が多い様子がうかがえます【図2】。

【図2】生成AI活用実態
【生成AIを活用して具体的な成果につながった経験】
就活や学校生活、仕事場面での生成AI活用において、
具体的な成果につながった経験をもつ大学生、若手社会人はどちらも7割を超えることがわかりました【図3】。
具体的な成果内容を見ると、大学生は「AIによる履歴書やESの添削で書類落ちがなくなった」「自身が作成した文章をAIに添削してもらい提示された不足情報を追加したことで成績が上がった」など、添削やブラッシュアップ、壁打ちや思考整理によって、選考通過などの成功体験や自身の能力向上を実感できる体験が多く見られました。
一方で若手社会人は、「営業資料の土台作成をAIと何度も壁打ちして作成。昇給につながった」「大量で複雑なデータをまとめた上で最適解を導き、100万円以上のコスト削減を実現」「先輩や上司に聞く前にAIに質問。学習スピードやキャッチアップが速くなっている」など、昇給や売上貢献、自身の学習や成長の加速に寄与した体験が多くあがりました。仕事で生成AIを活用することで「自分だけでは時間がかかったこと」「知識や経験が不足していたこと」「新しい視点が必要だったこと」を補完し、業務効率化や成果創出に直結する場面で成果を実感している様子がうかがえます。

【図3】生成AIを活用して具体的な成果につながった経験
【生成AIを活用する中で感じたことのある不安や懸念】
「生成AIの回答が正しいか判断できない」、「個人情報・機密情報の取り扱いやセキュリティリスク」「生成AIに頼りすぎて自分の思いや考えを言語化できない」が、大学生、若手社会人ともにトップ3にあがり、
生成AIの「回答精度」や「セキュリティリスクへの懸念」が大学生・若手社会人が感じる不安の共通傾向として見られました。
大学生3位の「生成AIに頼りすぎて自分の思いや考えを言語化できない」の回答割合では若手社会人を大きく上回り、4位の「就活で生成AIをどこまで使ってよいかわからない」と5位の「就活での生成AI利用を企業側がどのように判断するかわからない」はそれぞれ3割前後を占めています。大学生は利便性への期待だけでなく、自分自身の考えや個性をどのように伝えるべきか模索している様子もうかがえます。
若手社会人は、「業務の背景や意図を理解せずに作業が進んでしまう」(24.0%)に加え、「経験やスキルが蓄積されない」(21.5%)もそれぞれ2割を超えています。若手社会人においては、業務上での適切な利用ルールの整備やAIを使いこなすためのリテラシー教育の重要性も高まっていることも考えられます【図4】。

【図4】生成AIを活用する中で感じたことのある不安や懸念
【生成AIでは代替できないと思うもの】
大学生は「リアルタイムなコミュニケーション」が最多となったほか、「採用面接官との信頼関係の構築」や「採用面接での臨機応変なコミュニケーション」など、人との対話・関係構築に関する項目が上位を占めています。生成AIの活用が広がるなかでも、大学生は就活において、その場での対話を通じた相互理解や信頼関係の構築といった人ならではのコミュニケーションは生成AIでは代替できないと感じていると考えられます。
一方で若手社会人は、「最終的な意思決定・判断を下すこと」が最多となったほか、「予期せぬ質問やトラブル、緊急事態への柔軟な対応」、「判断や結果に対する責任を負うこと」も上位にあがりました。若手社会人は実務経験を通じて、「状況に応じた判断や対応」、そして「その結果に責任を持つこと」などに、人にしか担えない役割の重要性を認識している様子がうかがえます【図5】。

【図5】生成AIでは代替できないと思うもの
今回の調査からは、生成AIが大学生の就活において身近な存在となり、情報収集や自己分析、エントリーシート作成など、さまざまな場面で活用されている実態が見えてきました。実際に、AI活用によって選考通過など具体的な成果を実感している大学生も多く、就活を支える重要なツールの一つになっていることがうかがえます。
一方で、「生成AIに頼りすぎて自分の思いや考えを言語化できない」「どこまで活用してよいかわからない」といった不安も多くあがっています。大学生にとって就活は、自分自身の価値観や強みを整理し、将来のキャリアを考える機会でもあります。生成AIを活用することで効率化できる部分が増える一方、最終的には自分自身の言葉で考えや想いを伝える力が求められることを、学生自身も認識しているのではないでしょうか。

また、生成AIでは代替できないものとして、「リアルタイムなコミュニケーション」や「採用面接官との信頼関係の構築」が上位にあがりました。就活においては、情報収集や準備を生成AIが支援する一方で、企業との相互理解や信頼関係の構築といった本質的な部分は依然として人と人との対話の中にあります。今後は、生成AIを有効活用しながらも、自分らしさを伝える力を育むことが、より重要になっていくと考えられます。
今回の調査では、若手社会人の7割以上が生成AIによる成果創出を実感しており、情報収集や知識習得、資料作成など、仕事の生産性向上に大きく寄与していることがわかりました。大学生が主にアウトプットの補助として活用しているのに対し、若手社会人はインプットや業務効率化のために活用する傾向が強く、生成AIが実務の中に浸透している様子がうかがえます。
しかしその一方で、若手社会人の業務活用においては、生成AIの回答精度やセキュリティリスクに加え、「業務の背景や意図を理解せずに作業が進んでしまう」「経験やスキルが蓄積されない」といった懸念も多く見られました。

生成AIは高い利便性を持つ一方で、活用する側に適切な判断力や理解力が求められます。特にキャリア初期は、経験を積みながら仕事の本質を理解していく重要な時期であり、AIに任せる部分と自ら考える部分を見極めることが重要になっていくでしょう。
また、生成AIでは代替できないものとして、「最終的な意思決定・判断を下すこと」や「予期せぬ事態への柔軟な対応」、「判断や結果に対する責任を負うこと」が上位にあがりました。若手社会人は実務経験を通じて、仕事の価値は単なる作業の遂行ではなく、状況に応じて判断し、その結果に責任を持つことにあると実感していることがうかがえます。生成AI活用が進む時代だからこそ、人には判断力や責任感、対人理解といった能力や、そのための経験がこれまで以上に求められていくのではないでしょうか。
■調査概要
調査名称:大学生・若手社会人の「就活・はたらく」に関する調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2026年7月24日(金)〜29日(水)
対象 :大学3、4年生、若手社会人 合計812人
<大学生>大学3,4年生、修士1,2年生で、就活中(就活終了、就活予定ありを含む)、かつ就活において生成AIを活用している大学生〈412サンプル〉
<社会人>従業員数50人以上の企業に在籍中で、過去に新卒の就活経験を持ち、現在の仕事において生成AIを活用している若手社会人(社会人歴1〜3年/2024年〜2026年入社)〈400サンプル〉
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