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渋谷ヒカリエで「北斎漫画」展-江戸庶民の生活など描いた46点

江戸の庶民の生活や風景、動物・昆虫などを描いた作品が並ぶ場内

江戸の庶民の生活や風景、動物・昆虫などを描いた作品が並ぶ場内

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 渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)8階クリエーティブスペース「8/(はち)」のギャラリースペース「Cube」で現在、「北斎漫画」展が開催されている。主催は東洋古美術の専門美術商・浦上蒼穹堂(中央区)。

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 「富嶽三十六景」を中心に知られる江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎(1760-1849)は、自らを「画狂人」と称するなど絵を描くことに生涯をささげた人物。1998年には、米雑誌「ライフ」の企画「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」で、日本人として唯一ランクインするなど世界的にも知られている。

 北斎漫画は当初北斎が弟子への指南書として描いた「絵手本」で、江戸の庶民の生活や風景、動物・昆虫など約4000図が描かれている。全15冊が64年かけて出版された。昨年開かれた同展には約2週間で2万人ほどが来場したという。

 同展では、武道の稽古をしている人たちの様子や、かんぴょう作りの様子、「太った人たち」がウナギをさばいたり焼いたりしている様子、ことわざ「群盲象を評す」を表現した絵など46点を展示・販売。そのほか、富士山を画題にした絵本「富嶽百景」、釈迦(しゃか)の生涯を描いた仏伝画「釈迦御一代記図會」など延べ126点を並べる。全て江戸時代のオリジナル版画。価格は約4万円~20万円弱。

 18歳の時から北斎漫画を集めている、同社社長でコレクターの浦上満さんは「江戸時代に親しまれたものが現代も共有できる。今見ても面白い」と同作の魅力を話す。「渋谷で開く意味は、より感性がみずみずしい若い方に見てもらえる点。(当展で)北斎とファーストコンタクトしてもらえれば。肩ひじ張らずに笑いながらでも見ていただければ」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は11時~20時。入場無料。5月27日まで。

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